“アナログの壁”に敗れた音喜多駿氏「新しいスタイルを提示できたが…」

2019年04月22日 16時10分

 21日投開票(一部地域は22日開票)された統一地方選後半戦で、東京・北区長選に立候補した元都議の音喜多駿氏(35)は接戦に持ち込むも敗戦。中央区長選ではジャーナリストの上杉隆氏(50)も次点で敗れた。旧態依然とした選挙戦に新風を吹き込んだが、“選挙革命”はならなかった。

 音喜多氏は6年前に都議当選後、ブロガー議員として、ネットやテレビで名をはせた。小池百合子都知事を支援し、“小池の犬”とまで言われたが、その後、情報統制等に反発し、都民ファーストの会を離党。政治団体「あたらしい党」を結党後、都議を辞職し、区長選に臨んだ。

 現職の花川与惣太氏は84歳の高齢とあって、音喜多氏はSNSを中心に訴え、「北区の区名変更の是非を住民投票」や自身の居場所をGPSアプリで公開するユニークな試みも行った。しかし、自民、公明党の支援を受ける花川氏の前に屈し、「完敗です。みんなに申し訳ない」と肩を落とした。

 一方、上杉氏は徹底的に“なし”作戦を展開。前回の都知事選で約18万票を獲得し、一定の知名度がある候補では珍しく、選挙事務所、出陣式・第一声、街宣車、タスキ、公選ハガキなど、いずれもなし。同時に行われた区議選の候補者や区民の声を聴いて、政策に反映させるという手法を用いた。当選した場合、“バンザイ”もなしの予定だったが、5人中2位に終わった。「新しいスタイルを提示できたが、当選に届かなかったのは力不足でしかない」と声を落とした。

 いずれの候補の陣営も「ネット投票が解禁されれば」と嘆いた。ネット戦略にたけても投票率が低い地方選では、いまだ組織票や中高年層が強く、その牙城を崩すのは容易ではない現実に直面した。