小泉進次郎氏「したたか国会戦略」の中身

2019年02月05日 16時00分

 自民党の小泉進次郎厚労部会長が、先日の衆院予算委員会で厚生労働省による「毎月勤労統計」の不適切な調査を追及した。その舞台裏では「進次郎氏の“ある戦略”が隠されていた」との証言が浮上している。進次郎氏は、同省が行った不適切な調査に「厚労省の姿は危機管理上、アウトだ。ガバナンス(統治)が欠如している」と批判。賃金構造基本統計の不正についても「組織の隠蔽体質の表れだ」と言い切った。だが、根本匠厚労相の罷免を求める野党側の動きには「大臣の責任もあると思うが、替えたらいいかといえば、違うと思う」とトーンダウンした。

 立憲民主党の辻元清美国対委員長は、進次郎氏の政府に対する質問が真相解明に結びつかなかったとして「ガス抜きの質問でガッカリした。“進次郎神話”の限界だ」と非難した。

 統計法の改正は、小泉政権下で議論がスタートし、第1次安倍政権で公布、麻生政権の下で施行された。政府の統計調整が劣化した背景には、低予算や人員不足だけで説明しきれない同省の“闇”が存在している。

 政府関係者は「野党は真相を究明中です。でも誰が何の目的で今回の不正を行ったかを示す証拠となる文書が、厚労省から出てくる可能性は非常に低い。すでに不正文書が廃棄された可能性もある」と話している。

 一方で進次郎氏は、同委員会中に、安倍晋三首相や閣僚らの負担軽減を目指す国会改革に関しても質問し、政府側と意気投合した。

 同僚の自民党議員は「進次郎氏は、厚労省の管理職は統計分野に関して素人という現状を詳しく知っていた。その上でテレビ中継が入った予算委で、自身の本丸の国会改革を訴えた。安倍政権の援護射撃にもつながり、最初から計算していたものと見られています」と、したたかな戦略が隠されていたと推測する。

 政権にかみつくだけではなく、援護射撃も忘れない進次郎氏は、政治家としてひと皮むけたのか。