自民党の小泉進次郎衆院議員(37)が今年、正念場を迎えている。新年早々、2つのヤマ場を越えなければならない。

 1つ目は保守分裂となった山梨県知事選挙(27日投開票)だ。

 党厚生労働部会長の進次郎氏は同知事選で、自民党が44年ぶりに独自候補として擁立した長崎幸太郎氏(公明党推薦)の応援のため、18日に甲府駅北口広場に登場する。同知事選は長崎氏の立候補に反発した一部の自民系首長が再選を目指す現職、後藤斎氏(立憲民主、国民民主推薦)の支援に動いたことで、保守分裂の大激戦となっている。長崎氏が「この4年で山梨は停滞した。今の県政を変えよう」と訴えれば、後藤氏も出陣式で「必ず勝ち抜く」と再選への強い決意を表明している。

 自民党関係者は「選挙結果は、安倍政権にとって今後の統一地方選、参院選での戦略に大きく影響します。そのため、進次郎氏の応援に大きな注目が集まる。彼の力で組織票を固め、無党派層をどれぐらい取り込めるか? 大きな期待がかかっているんです」と話す。もしも敗れるようなことになれば「進次郎氏の力も大したことない」ということに…。

 2つ目は、28日召集の通常国会でどれほどの存在感を示せるかだ。進次郎氏自らが主導する超党派「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」が、その提言である党首討論の定例開催やペーパーレス化などの改革をどこまで実現に近づけるのか。

 自民党議員は「進次郎氏の国会改革を巡っては、期限内に目標が達成できるのかと不安視する声もある。ただ、先月の臨時国会の閉会日の衆院議院運営委員理事会で、自公でペーパーレス化を提案し、通常国会で検討すると合意したので改革実現には近づいているが…。党内で国会改革に取り組んできた議員たちは本音では、後発の進次郎氏の『泥くさく汗をかけるか』という言葉が彼の専売特許といわれていることに不快感を示している」と話す。

 人気はもちろん、相変わらず将来が期待される進次郎氏だけに、知事選の勝利と改革の実現性を見せつけたいところだろうが――。