自由党の小沢一郎共同代表は10日の記者会見で、来年夏の参院選を巡り、衆参同日選となる可能性もあるとの認識を示した。

 来年は統一地方選や参院選が控えている。野党5党1会派(立民、国民、無所属、共産、自由、社民)は共闘を目指すが、現状はバラバラの状態。臨時国会での野党の対応を踏まえ、小沢氏は「参院選は深刻です。このままではとても勝てない。早く野党統一候補を決めないと。(野党は)政権を取るという強い意志がないとダメだ。(改正入管難民法で)立民と国民が対立した。チグハグでいたら選挙はできません。一点に集中し野党が結集しないといけない」と指摘した。

 小沢氏は先月7日、政治的言動が目立つ橋下徹前大阪市長と会談。橋下氏は、自身の著書「政権奪取論 強い野党の作り方」(朝日新書)で「安倍1強の弊害をなくすためには、本当の強い野党の結集が必要」と力説している。

 小沢氏は「橋下徹さんが『野党同士で細々とした政策が一致することはない。大まかに政策が一致すればいい』と言っていた。自民党だって全員が一致してるわけじゃない。野党だけが重箱の隅をつつくことをやっている。しかし野党が(この)体たらくのままじゃ、安倍さんは衆参ダブルをやるかもしれない」と指摘した。

 自民党関係者は「党内では橋下氏が小沢氏と決起するのではないかという声が出ている。安倍内閣が強行した改正入管難民法は、弁護士である橋下氏の逆鱗に触れたという話が出ている」と語った。

 小沢氏は、橋下氏と連携して強い野党を作れるか。