片山さつき地方創生相は4日の記者会見で、政治資金収支報告書の訂正が10月の閣僚就任後、4回に及んでいることを陳謝した。片山氏が関連する3つの団体は、11月30日に公表された2017年分の収支報告書で計約600万円分の収支を訂正していた。

 3回目の訂正をした際、「それ以上ない」と国会で答弁しながら4回目の訂正があったことについて片山氏は「(過去3回の訂正で)繰り越しが増えるので反射的に増えてしまうものだ。(相次ぐ訂正には)大変申し訳なく思っている」と釈明した。

 片山氏によると、3回目の訂正をした先月13日の時点で17年分の収支報告書の繰越額が増えることは分かっていた。その時点で公表しなかったことについて「未公表だった17年分については申し上げるべきではないと判断した」と説明。先月30日の報告書公開直前まで訂正しなかったことには「何かが出てこない可能性がゼロではなく、ぎりぎりまで見ていた」と話した。

 自民党秘書は「片山氏は怒りっぽく、何かあると秘書をクビにした。その結果、片山氏本人がごまかしていたのか、秘書がお金を抜いたのか分からなくなった。収支報告書に不審な箇所が出てきても追い出した秘書にしか分からず、今回の事態を招いている」と指摘した。

 野党は今後も片山氏の収支報告書の訂正、政治資金の問題などについて追及する。党内から片山氏に辞任勧告が出てもおかしくない状況だが、「官邸は片山氏を盾に安倍首相のモリカケ問題をかわすことに成功している。野党は片山氏を辞任に追い込むだけの材料がなく、片山氏は内閣の“お助け大臣”になっている」(同党関係者)。

「レンポウ」「1500円」の珍答弁を連発した桜田義孝五輪相とともに獅子奮迅の“活躍”だ。