結局、主役はこの男…。小泉進次郎筆頭副幹事長(37)が、6年前同様に“反逆のプリンス”になった。20日の自民党総裁選は戦前の予想通り、安倍晋三首相(64)が3選を果たしたが、スポットライトを浴びたのは、投票直前に石破氏支持を表明した進次郎氏。「おせぇよ!」という声も聞かれるが、選挙期間中の“じらしプレー”のかいもあって、話題をかっさらった。安倍首相に「NO」を突きつけた進次郎氏は、己の“覇道”を突き進むつもりだが、一方で周囲が気をもむのは嫁取り問題。そろそろ「右手が恋人」とは言ってられなくなってきた――。

 各メディアの情勢調査などの結果通り、3選を果たした安倍氏。国会議員票329票、党員・党友票224票の計553票を獲得し、国会議員票73票、党員・党友票181票の計254票の石破茂元幹事長(61)にダブルスコアで圧勝した。しかし、石破氏も「圧倒的劣勢」(石破氏)との予想を覆し、党員・党友票で44・7%を獲得する大善戦。「超圧勝」をもくろんでいた安倍氏にとっては想定外に違いない。

 もう1つ計算が狂ったのは、進次郎氏が土壇場で石破氏支持を公言したことだろう。ダントツ人気を誇る進次郎氏の言動は、そのまま総裁選の情勢に直結するため、官邸は早くから同氏に「態度は表明するな」とクギを刺してきた。もちろんタダではない。永田町では10月1日が見込まれる内閣改造で「閣僚ポストを与える」という密約説がささやかれていた。

 事実、進次郎氏は投票日まで態度を保留し“じらしプレー”に終始。

「二者択一に見えて、それほど単純なものではない」「真意は語れば語るほど伝わらない」などと意味深発言を連発し、マスコミを引き付けた。

 そしてこの日の投票直前、ようやく石破氏支持を表明。時すでに遅しの印象だが、マスコミは進次郎氏に殺到した。

 政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は「勝った安倍陣営の麻生太郎さんや二階俊博さん、次の内閣改造で要職復帰が有力な甘利明さんなどを差し置いて、最もマスコミが集まったのは進次郎さんのところ。抜群の存在感でした」と話す。

 石破陣営からは「もっと早く態度を表明してほしかった」という恨み節も聞かれるが、進次郎氏は「バッターボックスに立った人にちゃんと脚光を浴びせるべきだし、その2人が総理大臣を狙って戦ったわけだから、その2人の議論というものを多くの国民に見ていただきたかった」と説明。

 今後の立ち位置について、前出の鈴木氏は「石破氏支持を表明したということは、安倍首相に『NO』ということ。閣僚ポストのオファーが来ても『受けませんよ』という意思表示です。先を見据えて石破―進次郎ラインで安倍政権とは別の流れを作っていくつもりでしょう」と話す。

 進次郎氏が見据えるのは、将来の首相のイス。そのために欠かせないのは、生涯の伴侶だが…。

「過去に週刊誌で女性との密会が報じられたこともありましたが、長くは続かなかった。彼も3年後の総裁選の時には40歳。首相を目指すなら『そろそろ嫁取りを…』という声も聞こえてくるが、肝心の本人に危機感がない。いまも浮いたウワサは全く聞きません」とは政界関係者。進次郎氏は積極的にアプローチを仕掛けてくる女性に対しては「美人局じゃないか?」と疑ってかかるそうで、常に警戒を怠らない。浮いた話が少ないため、永田町では“右手が恋人”“永田町屈指のオナニスト”とあらぬ評判が立った。

 実際、通路で会った同僚議員と握手し、その同僚議員から「いけね、進次郎の右手はオナニー用だった」とちゃかされた際も、進次郎氏は「やめろよ~」と言いながら、まんざらでもなさそうだった場面が目撃されたこともある。

「進次郎氏のタイプは美脚の女性。それと政治家の妻として後ろで支えてくれる女性です。反面教師にしているのは安倍首相の昭恵夫人。進次郎氏のタイプを聞いた人物がお見合いのセッティングに奔走しているようですが、いまだ良い結果には結びついていません」(別の政界関係者)

 安倍首相に「NO」を突きつけた勢いで、オナニスト卒業といきたいところだが…。