カジノ法案審議入り 野党猛反対でも成立のメドが立つワケ

2018年05月24日 08時00分

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法案が22日、衆院本会議で審議入りし、趣旨説明と質疑が行われた。

 安倍晋三首相は「(IRは)新たなビジネスの起爆剤となり世界に日本の魅力を発信する」と意気込んだ。

 自民党の萩生田光一幹事長代理が先日、IRのシンポジウムで「(IR導入で)日本だけが、なぜか国が滅びるような危機感が持たれている。(反対派は)嫌い、行ったことがないと感情的になっているだけ。ぜひ関心を持ってもらいたい」と呼びかけていたのもむなしく、国会審議では野党の猛烈なカジノバッシングが待っていた。

「賭博の解禁となれば、人としての倫理は地に落ち、社会の闇はさらに深くなる。アベノミクスは人の不幸を食い物にして成り立つ経済なのか?」(立憲民主党の阿部知子衆院議員)、「賭博はしょせん、人の金を巻き上げるだけのゼロサムゲーム」(共産党の宮本岳志衆院議員)。とても話し合いになる土壌はない。

 今国会の会期末は来月20日で、残り1か月を切っている。法案成立に黄信号がともったようにも見えるが、政府・与党側は成立のメドをつけている。

「IR法案は内閣委員会で審議される。参院では長らく野党が内閣委員長のポストに就いていたが、国民民主党の結党で、自民党に委員長が代わったんです。過去にもあった委員長裁定で採決させない作戦はもう通用しなくなった」(議員秘書)

 それでも世論調査では反対が多く、まだIRの意義の理解も浸透していない中で、政府与党としては禍根を残す強行採決は避けたい考え。

「IRの弊害を心配する声もあるが、ギャンブル依存症対策、犯罪・治安対策、青少年対策と万全な対策を講じたい」(安倍首相)

 丁寧な審議を経て、どう“軟着陸”させるかがカギとなる。