「初任給」の賢い運用法

2011年05月25日 12時00分

 新社会人にとって、1年目にもらう給料をどう使うかは重要な問題だ。「このお金でキャバクラに!」なんて言っていては将来お金に困るのは確実だ。いかに今からためるかが、バラ色の老後を送れるかどうかの分かれ目になる。そこで保険、年金、投資など、フレッシュマンが初任給で何をすればいいのかを分かりやすく解説しよう。

 初任給の手取り額が20万円の新入社員Aクン。家賃5万円、生活費・食費は10万円で、残りの5万円をどう使うか悩んでいるところだ。いざというときに備えてお金をためておきたいし、将来のために投資してお金を増やしたい。でもどうやっていいのか分からない。


 そんな人のために、ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏が、毎月5万円の理想的な使い方を細かくアドバイスしてくれた。


【生命保険=2000円】
まずは生命保険から。職場にやってくる派手なオバちゃんに目をつけられて困っていることだろう。しかし、新入社員にとって生命保険はほとんど必要ない。特に死亡保障なんて、つける意味がない。


「生命保険の中で医療保険だけは必要ですが、わざわざ大手生保で入らずとも、県民共済や都民共済に1口入るだけで十分。ただし両親が入院していて自分が死んだら家計が困るというときには、死亡保障をつけてもいいでしょう」
将来に備える個人年金保険もまだ必要ない。


「これから40年近く固定金利となるわけですが、この超低金利時代に入ったら絶対に損ですよ。もっと金利が上がってからにしましょう」


【使える財形貯蓄=3万円】
 中小企業にはない場合もあるが、財形制度がある会社ならば、ぜひ利用したい。財形には一般財形、住宅財形、年金財形の3種類があり、金利は高くないものの、後者2つには税制面での優遇がある。


 優遇がない一般財形でも、会社が給与天引きにして管理してくれるメリットに加え、財形教育融資制度が使える。


「自分がMBAを取りたくなったり、子供の進学資金が必要になったときに、低利(2・05%)で融資が受けられるんです。貯金額を増やすのにうってつけですから、積極的に使いましょう」


【定期預金=1万円】
 普通預金のまま預けっぱなしにしておかず、少額でもいいからネット銀行など少しでも利率のいいところで、定期預金にしていきたい。財形に比べていいところは、万が一のときに解約しやすいこと。余剰資金をコツコツとためていきたい。


【持ち株会は3000円】
 上場企業に勤めていれば、社員全員で、コツコツ自社の株を買う「持ち株会」があるはずだ。会社から補助金が出るためついついたくさん購入してしまいそうだが、買い過ぎは禁物。


「会社の業績が下がって給料が下がったときには、株価も暴落してしまう。お付き合い程度が一番」


【投資はアグレッシブに】
 まずは現金をためるのが先決。


「会社をすぐに辞めてしまった場合、雇用保険がもらえるのは4か月先。その間の生活費10万円×4=40万円は絶対に手元に残しておきたい。投資はそれからでもいいでしょう」


 ただし会社の年金が「確定拠出型年金(401K)で、自分の好きな投資を選べるならば、債券などの安全な資産運用ではなく、アグレッシブにハイリスクハイリターンを狙える投資型の商品を選んだほうがいい」。


 月5万円以内の運用で、深野流投資術でためていけば、30歳になったときにはかなりの資金的余裕が実現しているはず。くれぐれも合コンの魅力に負けて無駄遣いしてしまわないように。