海外進出にかじを切る2つのラーメン店の“戦略”

2015年01月30日 07時00分

新FCパッケージで店舗拡大狙う「どさん子」

 どさん子は74年に米国・ニューヨークに出店し、東海岸に最大で12店舗の直営店を出していたが、「海外進出のタイミングが早すぎて、なじまなかった」(中根取締役)ため失敗し、90年に完全撤退。国内でも最盛期には1200あった店舗が303(どさん子ラーメン単体だと190)まで落ち込んでいた。
 
 昨年、パリとロサンゼルスに出店したのは約30年ぶり2度目の挑戦だった。

「私は“空白の15年”と呼んでいるのですが、どさん子があまり成長できなかった時代があるんです。どさん子はFC(フランチャイズ)展開したラーメンチェーンの先駆けではあるのですが、企業体質的には卸業で、麺がたくさん売れればいいという発想だった。だから、良くも悪くもFC加盟店がエリアで独自のメニューを開発して販売するような“どさん子ダッシュ”みたいなお店ができて、いまさら味を変えられないと本部が手を出せなくなってしまっていたのです」

 加盟店の売り上げに対するロイヤルティーを本部収益にするという本来のFCの形にするため、昨年から始まったのがリブランディングプロジェクトだ。

「35歳以上の方はほぼ、どさん子を知ってるけど、10~20代は知らない。その世代に認知させることを狙って、一風堂(力の源ホールディングス)とコラボして、デフォルトのレシピ、店舗の内外装は共同開発しました。こうして新しいFCパッケージを完成させて、新たに国内にも海外にもFC展開を進めて、今後5年以内に世界主要都市に直営10、FC50店舗を目指しています」

 パリやロサンゼルスでも、どさん子の主力商品はみそラーメンで、手応えを感じているという。

「海外のラーメン店ではとんこつラーメンが多いことは分かっていましたが、海外のラーメンも日本のように多様化していき、次はみそになるのではないかと。発酵食品であるみそは健康にもいいし、こんなラーメンもあるんだということを広めていきたい。スープは多少、その国の味に合わせますけど、みそは必ず日本と同じ岩田醸造の紅一点を使いますよ」