海外進出にかじを切る2つのラーメン店の“戦略”

2015年01月30日 07時00分

【日本ラーメンの海外進出】1967年に誕生、70年代に爆発的な人気を博し、今もなお300店舗以上を展開するラーメンチェーンの「どさん子ラーメン」。一方、2006年に東京で創業し、既に国内店舗数を上回る13の海外店舗を運営する気鋭のラーメン店「ラーメン凪」。歴史も規模も全く異なる2つのラーメン店が海外進出にかじを切るのはなぜなのか? 経済的視点でラーメン業界を読み解いてみた。

  昨年末に発売された「ミシュランガイド東京2015」にも掲載されたように、ラーメンは今や日本が誇る食文化となった。

 ラーメン店の市場規模を示す明確な統計データはないものの、国内には約2万店のラーメン専門店が存在し、ラーメンを提供する飲食店を合わせるとその数は3万を超えるとされる。当然、競争は激しく、毎年1500~3000店舗が新規オープンする一方で、ほぼ同数が閉店しているのが現状だ。

「すでに日本のラーメン市場は成熟しています。とんこつ、家系(横浜発祥のとんこつしょうゆベース&中太ストレート麺が特徴)、つけ麺、油そばなど、多種多様なラーメンが出てきた結果、消費者の嗜好も分散してしまっているので、業態を維持することも難しくなってきています」(株式会社どさん子の中根誠吾取締役)

「日本は競争が激しい。凪も一度、福岡に店を出したことがあるけど、同じ労力を考えたら、海外のほうが需要の伸びがある」(ラーメン凪の生田智志社長)

 そう、日本のラーメン市場は完全に成熟し、飽和状態。海外のほうが売れるから、海外で商売をするのは商売人として当然の発想だ。だが、どさん子とラーメン凪は似て非なる海外戦略を展開しているところが面白い。