「宅配サービス」居酒屋も参入

2012年06月18日 15時02分

 団塊世代の雇用延長(65歳まで)が切れる2012年は本格的な大量退職の始まりといわれる。シニア消費が注目される中で、利用者の増加が見込まれているのが宅配サービス。コンビニ、ファストフードからラーメンまで、各業界の競争は激しさを増すばかりだ。

 最近、話題を集めたのがコンビニエンス最大手のセブン−イレブン・ジャパン(東京都千代田区)。同社は5月7日から「500円以上の注文なら無料で宅配」などの新サービスを開始した。

 これまでも宅配サービスは行っていたが、注文は1000円以上(宅配料200円)となっていた。新サービスでは金額がいくらの注文でも引き受ける。500円以上は無料で、500円未満でも宅配料は120円だ。注文方法も従来の店頭での注文、電話、ファクス、インターネットに加えて、新たに携帯電話からも受け付ける。

 ファミリーマート(東京都豊島区)も3月に高齢者向けの宅配弁当業者を買収。今後、本格的に宅配サービス参入をする。

 さらに、ファストフード各社もシニア消費を取り込むために、宅配サービスを強化している。日本マクドナルド(東京都新宿区)は10年から一部店舗で導入。現在は都内8店舗で対応しており、宅配可能な購入額は1500円以上(別途で宅配料300円)。

 日本ケンタッキー・フライド・チキン(東京都渋谷区)も約90店舗で、宅配サービス「お届けケンタッキー」を導入。同サービス内の商品に限り、それぞれの店舗の宅配エリア内なら1600円以上から宅配可能だ。

 モスフードサービス(東京都品川区)も約260店舗で宅配可能。1500円以上、手数料は各店舗で200~300円で宅配してくれる。

 変わったところでは、居酒屋業界も参入。モンテローザ(東京都武蔵野市)は3月からインターネットサイト「ファミマ.com」のネット通販で宅配サービスをスタートした。例えば、メガ盛りパーティーセット(スパイシーポテト1キロ、枝豆のカリカリ揚げ250本、チーズの明太子揚げ70個)はオープン記念価格の3480円(送料込み)だ。

 グルメイノベーション(東京都渋谷区)が運営する「宅麺.com」なら人気ラーメンをそのまま宅配してくれる。ラーメン店のスープ、麺、具材を冷凍して宅配してくれる通販サービスで、価格は店頭とほとんど変わらない700~900円。コンビニなどのラーメン店名を冠した商品は、濃縮されたスープをお湯で薄めて食べるタイプが一般的だが、「宅麺.com」は店舗の厨房で作ったスープをそのままの状態で冷凍しているため、それを家で温めるのでその店の味が再現できる。

 ほかにもファミリーレストランなどさまざまな業界が宅配サービスに参入している。今後もシニア消費を狙った競争はさらに激しくなるだろう。