日本最後の大型屋上遊園地が約51年の歴史に幕

2019年09月04日 08時00分

閉園した屋上遊園地

 日本で最後に残されていた大型屋上遊園地「わんぱくランド」が先日、約51年間の営業を終えて閉園した。この遊園地があるのは、埼玉県川越市の丸広百貨店川越店の屋上。屋上遊園地の象徴とされる観覧車はもちろん、エアプレーンやミニモノレールなどの大型動力遊具があった。

 わんぱくランドは1968年に開園。丸広がこの場所に建てられてから4年後だった。長年、営業を続けてきたが、来年、建物の耐震化工事をすることが決まり、屋上を資材置き場にするために閉園することになった。

 屋上にある屋内ゲームコーナーと合わせて約1500平方メートルの広さを誇る遊園地は、開業時から、ほとんど姿を変えないまま営業が続けられてきた。

 しかし51年たち、屋上サイズの動力遊具を製造するメーカーはすべてなくなってしまった。今回のように一度撤去してしまうと、組み立てられる技術者がいないため、再開は困難だ。

 9月1日の最終営業日は、開店直後から別れを惜しむ人たちが詰めかけ長蛇の列ができていた。遊具に乗るまで、1~2時間並ぶほどの過熱ぶりだ。川越市内から来ていた女性は「子供たちを連れて来ました。最後の思い出をつくってあげようと思って。私も幼いころ、母に連れられ、ここで遊びましたね。観覧車から見る風景にドキドキしたのを覚えています。人や車も小さく見えたんです。今日は朝から来たので、子供たちにいろいろな思い出をつくってあげることができました」と話す。

 屋上遊園地の魅力は、たくさんの遊具に囲まれている中でゆったりと過ごすことができることだろう。誰でも子供のころは、これらの遊具に乗って、夢を膨らませたものだ。

 令和になって、またひとつ“昭和”が消えていった。