環境的にも評価「傘のシェアリングサービス」若者を中心に登録者増加

2019年07月02日 08時00分

 梅雨の通勤、通学に欠かせない傘もシェアリングの時代へ――。

 昨年12月から東京・渋谷を中心に「傘はシェアする時代」とのキャッチフレーズで、日本初の傘のシェアリングサービスを開始した「アイカサ」が、都内全域から今度は福岡市でサービスを展開し、若者を中心に登録者数を伸ばしている。

 利用方法は、無料通信アプリLINE(ライン)で「アイカサ」のアカウントを登録。このほど福岡市で導入され、東京都内とさいたま市、横浜市の駅や商業施設などを合わせ計約120か所で展開され、登録者は1万人を超えたという。登録者は傘のQRコードを読み取り、示された暗証番号で持ち手のダイヤルロックを解除し、傘を使うことができる。使った傘は設置場所のどこにでも返すことができる。傘は65センチ、撥水性の高い素材で高級感がある。

「利用料の支払いはクレジットカードなどで行い、料金は24時間70円。1か月に何回借りても上限は420円なので、駅の売店でビニール傘を買うより安上がりなんです」(利用者)。紛失や返却しなかった場合は買い取り料金として、864円が請求される。

 天気予報の精度が上がったとはいえ、雨が降らなければ傘は無用の長物。「傘を持っていくのが面倒と思っている若者を中心に、スマホで簡単に借りられる傘なので人気を集めてます。ビニール傘を使って、雨が上がると捨てる人が多いが、それでは無駄遣いだし、ゴミは増えるばかり。電車などに傘を忘れたり、路上などに放置したりすることもなくなり、環境的にも評価されています」とは流通アナリスト。「アイカサ」の運営会社の丸川照司社長は「傘を完全シェアする社会を目指す」と拡大に意欲を見せている。

 ここ数年、シェアリングビジネスは急成長。自動車や自転車などをはじめ、会議室などの空間、バッグなど、サービスは拡大を続け、2018年度の市場規模は約1兆8000億円といわれている。