「亀井静香の呪い」で安倍政権打撃も

2013年03月11日 11時00分

 株高円安と好調な安倍政権に不安材料が持ち上がっている。今月末にモラトリアム法こと「中小企業金融円滑化法」の期限が切れることで、同企業の倒産ラッシュが予想されているのだ(本紙7日付経済面既報)。同法は成立当時の金融相・亀井静香氏(76)の肝いりだったため、倒産ラッシュが現実になれば“亀井静香の呪い”だという声も聞かれる。

 7日の衆院予算委員会では民主党から海江田万里代表(64)、細野豪志幹事長(41)らエース級が質疑に立ったが、気合が空回り。野党時代の自民党を振り返り「特例公債法案をなかなか通してくれなかった」と細野氏が反省を迫ったように、恨み節が多かった。民主党の質疑が不発続きで、安倍政権の行く手を阻むものなしに思えるが、どっこい違った。

 政府関係者は「3月にモラトリアム法が期限切れを迎えます。麻生太郎財務・金融相は延長しないと話している。となると、中小企業が5万~6万社規模で倒産する可能性が出てくる。倒産ラッシュの中で7月の参院選に突入する最悪のパターンになるかもしれない」と震える。

 同法案は2009年12月、「問題のある企業の延命にしかならない」との批判をはねのけて亀井氏がゴリ押し。中小企業が、金融機関からの借金の返済期限を延ばすことができ、先送りしている間に経営状況を良くした上で返済しようという狙いだったが、このデフレ下では難しくもあった。すでに同法は延長を繰り返してきており、さらなる延長はなさそう。期限切れ後も同等の支援が中小企業に行われるよう、政府側は対応を進めてはいる。とはいえ同企業への悪影響を懸念する声も少なくない。かつて自民党は郵政民営化に反対した亀井氏を除名。同党関係者は「亀井静香の呪いだよ」と嘆いている。