強姦致傷の初公判で無罪主張 関係者が予測する元NHK記者の判決

2018年04月12日 08時00分

 山形、山梨両県で当時20代の女性3人に性的暴行を加えたとして、強姦致傷などの罪に問われたNHK山形放送局の元記者弦本康孝被告(29)の裁判員裁判初公判が10日、山形地裁(児島光夫裁判長)で行われ、同被告が「全て間違っている。私はやっていない」と無罪を主張した。

 冒頭陳述で、検察側は3事件の現場に残されていた遺留物のDNA型が被告のものと一致したと主張。「2014年10月の事件では取材先で知り合った女性を暴行し、不在時に下着を盗むなどしていた」と指摘した。

 弁護側は、遺留物に犯人以外のDNAが混じっている可能性があるとして、DNA型鑑定の信用性に疑問を呈した。

 公判では被害者の1人が裁判所の別室から映像や音声でつなぐビデオリンク方式で、証人尋問に応じた。「目を閉じたら犯人が来るのではないか」と事件後、眠れなくなり心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しんだことを訴えた。

 弦本被告は11年4月にNHKに入局し、同年7月に甲府放送局に配属。15年7月に山形放送局に異動し、16年7月からは同放送局酒田報道室に勤務。昨年2月16日付で懲戒免職となった。起訴状によると、16年2月に山形市、14年10月と13年12月に山梨県内で、いずれも20代の3人の女性の1人暮らしの自宅に侵入し「動くな、おとなしくしていれば殺さない」などと脅して乱暴し、うち2件で女性にけがを負わせたとしている。

「赴任地では同期の女性記者や女子アナを口説いていたり、取材先や繁華街でもしょっちゅうナンパしていたことでも知られた。普段の言動から考えると、起訴された事案はDNAが検出されているのだから、否認を続けても裁判所は認めないでしょう」(NHK関係者)

 公判では残る2事件の被害者も意見陳述などが検討されている。25日に判決が言い渡される。