【鹿児島5人殺害】容疑者「父は大分に行った」とごまかしていた

2018年04月11日 17時00分

 鹿児島県日置市で男女5人が殺害された事件で、県警は10日、現場の民家近くの山林で見つかった女性の遺体は、岩倉知広容疑者(38)の祖母久子さん(89)と断定し、5人全員の身元が判明した。

 顔などに激しい暴行を受けたとみられる傷があり、知広容疑者と久子さんの間にはトラブルがあったとみられる。捜査関係者によると、知広容疑者は「祖母らが普段から口うるさかった」との趣旨の供述をしているという。県警は民家住人の久子さん、父正知さん(68)の2人と、安否確認に訪れた親族ら3人の計5人を殺害したとみて裏付け捜査している。

 正知さんは派遣従業員で、日置市内のスーパーに勤務。3月31日は出勤したが、その後、連絡がないまま欠勤していた。心配した派遣元のシルバー人材センター担当者が6日午前、職員を民家に向かわせた。玄関先で対応した知広容疑者は「父は親類の出産で大分に行って、家にいない」などと答えたという。

 数時間後の6日午後3時45分ごろ、通報を受けて訪れた警察官が屋内で親族の孝子さん(69)、その姉坂口訓子さん(72)の遺体を発見。近くに住む後藤広幸さん(47)も病院で死亡が確認された。3人は安否確認で訪れ、襲われたとみられる。5人の死因はいずれも首を絞められたことによる窒息死だった。

 知広容疑者は6日午後6時55分ごろ、民家から約1・5キロ離れた市道を歩いていたところを捜査員に任意同行された。最寄り駅ではなく、1つ隣の駅への道順を住民に尋ねていたとの情報があり、捜査網を警戒して、徒歩と電車で逃げようとしていた可能性がある。

 事件は6日午後、通報を受けた警察官が久子さん宅で孝子さんら3人が倒れているのを見つけ発覚。県警は7日、後藤さんに対する殺人容疑で知広容疑者を逮捕。供述に基づき、約400メートル離れた山林で久子さん、正知さんの遺体が見つかっていた。