コインチェック被害補償発表も「仮想通貨流出」日本で再発の不安

2018年03月09日 17時00分

 今年1月に仮想通貨「NEM(ネム)」約580億円分が、不正アクセスで外部に流出した取引所大手「コインチェック」は8日、会見し、来週中をめどに顧客への補償と仮想通貨の売買サービスの再開を発表した。

 流出から約1か月半。コインチェックは既に発表していた通りの1ネム=約88円換算で、約460億円分を日本円で来週中にも返金を始めるとした。対象は約26万人に上る。

 仮想通貨に詳しい関係者は「事件が起きる前は1ネム=100円前後だったが、現在は40円前後まで下落している。日本円で強制決済されるので、売りたくなかった人も20万円以上の利益が発生していれば、税金が発生する。保有者は複雑でしょうが、返金されるだけで御の字ともいえる」と話す。

 今後、コインチェックには修羅場が待ち受ける。同社はネットワークセキュリティー態勢の強化を図ったといい、現在停止しているほかの仮想通貨の取引も順次、再開させる見通し。事業の継続を発表したが、見切り発車となりかねない。

「不正アクセスされた端緒が従業員宛てのメールに仕込まれたマルウエアというから、セキュリティーレベルとしては低すぎてあきれるしかない。どこまで改善できたかは眉唾もの」(IT関係者)

 またコインチェックだけの問題ではない。金融庁はこの日、仮想通貨取引業者のビットステーションとFSHOの2社に業務停止命令、コインチェックを含む5社に業務改善命令を出した。

「ビットステーションは顧客から預かった仮想通貨を同社の幹部が私的に流用していた。業界は昨年急成長し、どこも人員が追いついておらず、管理体制がずさん。氷山の一角に過ぎない」(同)

 海外の取引所では、消失や流出などのトラブルは日常茶飯事。日本でも2014年に破綻したマウントゴックス、コインチェックに続く大トラブルがいつ起きても不思議でない状況だという。