大阪「門真一家殺傷」被告が超ロン毛出廷で無罪主張 被害者「死刑」の訴え

2018年03月08日 17時00分

 大阪府門真市で2016年10月、大工の川上幸伸さん(43=当時)が殺害され、子供3人が重軽傷を負った事件で、殺人など4つの罪に問われている小林裕真被告(25)の裁判員裁判が7日、大阪地裁で始まった。

 起訴状によると、小林被告は16年10月19日未明、川上さん宅に侵入し、川上さんの胸や背中を短刀で刺すなどして殺害。川上さんの長女(20)、次女(19)、長男(17)も切りつけ、重軽傷を負わせた。灰色シャツの上に、茶色のダウンベスト姿で入廷した小林被告は、黒メガネをかけ、髪は背中まで伸びていた。

 罪状認否ではノートを開いて「身に覚えのないことが多々ある。人類史上まれに見る人権侵害である」と否認。法律の条文や、裁判のVR(仮想現実)化など雄弁にまくし立て「司法の闇。公平な裁判をお願いします」と訴えたが、被害者に対する思いを聞かれると、他に犯人がいるとにおわせ、自らも被害者であるとしながら「被害者には申し訳なく思っている」とつじつまの合わない面も見せた。

 弁護側は事件当時、小林被告は妄想型統合失調症で心神喪失状態だったとし「姓名不詳の3人にだまされ、もてあそばれていた。川上さんはその3人に殺害された」と、無罪を訴えた。

 一方、検察側は「被告人しか事件現場にいない。逮捕直後からウソの弁明をしており、善悪の区別がつかなければウソはつかない。インターネットで侵入、殺害を調べて準備しており、妄想型統合失調症ではない」と指摘。小林被告のネットの閲覧記録に「凶器、殺人、住居侵入」に関する検索履歴が残っていたことや、同被告宅から見つかった包丁やチェーンソー、サバイバルゲームソフトの利用履歴などを証拠として提示した。

 また、川上さんの長女が証人出廷し、事件当日の様子を証言。小林被告に対しては「なんでパパが死んで、生きているんやろう。どこにもいない架空人物に当てはめて言い訳して、生きてることが許せない。私が望むのは死刑です」と涙ながらに語った。これに同被告は表情も変えず、人ごとといった感じで、証拠品が提示されたモニターに見入ったり、ノートにメモを取ったりするだけだった。