5歳娘を虐待死疑いの父 過去にも近隣から複数の暴行通報

2018年03月05日 17時45分

 東京・目黒区の自宅アパートで、父親から暴行を受けた女児が死亡した事件で、同区に引っ越してくる以前にも長女が暴力を振るわれていた疑いが浮上した。

 2月末ごろ、自宅室内で長女の船戸結愛ちゃん(5)の顔を殴るなどの暴行を加え、負傷させたとして傷害容疑で警視庁に逮捕されたのは無職船戸雄大容疑者(33)。

 事件は2日、船戸容疑者が「娘が数日前から食事を取らず嘔吐し、心臓が止まっているかも」と通報して発覚。自宅へ駆けつけた救急隊員が心肺停止で倒れている結愛ちゃんを発見し、約1時間後に搬送先で死亡が確認された。

 結愛ちゃんの両目付近には複数のアザがあり、虐待の疑いで救急隊員が碑文谷署に通報。事情聴取に同容疑者は「言うことを聞かず腹が立ち、4~5日前に風呂場で数発殴った」と暴行を認め、3日に逮捕された。逮捕後には「水風呂に入れたこともある」と供述。一方で妻(25)は「夫が子供を殴っているところを見たことがない」と話している。

 容疑者は妻と死亡した結愛ちゃん、長男(1)の4人暮らし。結愛ちゃんは妻の連れ子で、容疑者の実子ではなかった。一家はかつて香川県善通寺市に居住していたが、昨年12月に同容疑者が目黒区へ転出。妻と子供2人は後を追うように、今年1月に引っ越してきたという。

 以前の住まいでも結愛ちゃんは同容疑者から虐待を受け、家の外で泣き叫んでいる姿を見た近隣住民からの通報が相次いだ。

 口元に血が付いていることから県の児童相談所へ通告され、一時保護の措置が2度とられたが、容疑者は「しつけの一環だ」と主張した。

 東京への引っ越しでも過去の履歴は消えない。虐待した情報は品川児童相談所に引き継がれ、2月に同相談所は家庭訪問を実施したというが、結愛ちゃんに対面できなかった。その直後の事件となってしまった。

 自宅付近では、家族3人の目撃情報は複数あるが、結愛ちゃんの姿を見た人はいない。「長女の泣き声も聞いたことがない。弱っていたのかも」(近隣住民)。母親を見かけた別の近隣住民は「やせ細って、衰弱していた。夫のDVの可能性もあるんじゃないかな」と心配そうに語った。