ライフルを車ごと盗まれ大騒ぎ 銃所有者が注意すべき“基本”とは

2017年12月16日 17時00分

 ライフル銃と実弾が盗まれる大騒動が起きた。14日午後9時45分ごろ、茨城県筑西市のパチンコ店駐車場で、競技用ライフル銃1丁と射撃用の実包約80発を積んだ栃木県小山市の無職男性(64)の乗用車がなくなった。県警本部捜査3課をはじめ500人態勢で行方を追ったところ、15日正午ごろにかすみがうら市のヤードと呼ばれる車の解体施設で車を見つけた。

「車から持ち出された銃と実包をヤード内の事務所内で発見。使用形跡なし」(同課)。事務所にいた自称会社員佐々木純容疑者(43)を、車の盗品等保管容疑と銃刀法違反容疑で現行犯逮捕したが、いずれも容疑を否認している。

 茨城県は全国で一、二を争う自動車盗難大国だ。「ヤードに持ち込まれた車はバラバラにされて国内外へ。車目的の犯行と思われるが、ヤクザの抗争や銀行強盗に銃が使われなくて良かった」(捜査関係者)。車を盗んだ容疑でも捜査を進める。

 男性は14日午前、桜川市の射撃場で練習をした後、午後3時ころから約6時間パチンコに興じていた。22口径の銃は全長約1メートル(銃身約70センチ)。バイアスロン競技に使用されるものだという。

 一般社団法人「日本猟用資材工業会」は「普通の窃盗事件ではない。自分の手の届く範囲、管理できる範囲に銃を置いておくのは基本中の基本。男性に心の隙があった」と厳しくコメントする。

 場合によっては、保管義務を怠ったとして銃刀法違反で書類送検される可能性すらある。「自宅の保管庫ごと盗まれることすらある。射撃場から出てきた者は銃を狙われることに気をつけないと」(前同)。苦労して入手した免許を男性が失うことは避けられない見込みだ。

 一方で「大きな声で言えないが、現実的にはこのライフルは取り扱いが難しいから銀行強盗には向いていない」(業界関係者)との意見もあるが、周辺地域の人たちを不安に陥れたことを考えれば、銃の所持者は盗難事件を対岸の火事にしてはいけない。