陸上自衛隊“薬物わいせつ”懲戒免職 事件から2年後に処分公表のワケ

2017年09月17日 17時00分

 女性隊員にわいせつな行為をしたとして、陸上自衛隊朝霞駐屯地は15日、東部方面会計隊所属の50代男性陸曹長の懲戒免職処分(同日付)を発表した。退職金は支払われない。

 同駐屯地によると、2015年4月1日の深夜に被害は起こった。陸曹長は同じ部署に所属していた任期付き女性自衛官(現在は退官)と出張で静岡県に滞在。自衛隊の宿泊施設から出た2人は飲食店で食事をしていたが、陸曹長は女性の飲み物に精力増強剤を混入させて抵抗できない状態にしたうえで、民間のホテルに連れ込んでわいせつな行為をしたという。

 女性から隊に相談があったことで被害が発覚した。

 法曹関係者は「酒や薬で抵抗できない状態でわいせつな行為をすれば準強姦罪(現在は名称が変更されて準強制性交等罪)です。非常に悪質な性犯罪で、本来なら事件化されてもおかしくありません」と指摘する。

 広報担当者は「警察に被害届が提出されたかはわかりませんが、両者の間で示談が成立したと聞いています」とコメントする。

 問題は使用されたという「精力増強剤」だが、これはあくまで自衛隊側の発表。一般的に「精力増強剤」で女性を抵抗できない状態にするとは聞いたことがない。

 事情通もこう証言する。 「ドラッグストアなどで売られている精力アップをうたったドリンク剤で酩酊状態になるとは考えにくい。市販薬の一部にも人間を“キマッた”状態にするものがある。それを混入させたか、違法ドラッグを使用した可能性が高いと思う」

 陸曹長は「好きになってしまった」と動機を説明しているというが、やり口は卑劣極まりない。被害から処分まで2年以上も経過したことに、広報担当者は「恥ずかしい話ですが、他にも調査しなければいけない多くの案件がありますので」と説明した。