沖縄鍾乳洞と同一犯? 徳之島の風葬墓も荒らされていた

2017年09月14日 17時00分

荒らされた後の加万塔洞穴墓

 72年前の沖縄戦で住民が集団自決に追い込まれた沖縄県読谷村波平の鍾乳洞「チビチリガマ」が、9月12日の午前までに何者かに荒らされていたことがわかり、同県民に衝撃を与えたが、この事件と同一犯かとも思われる不気味な案件が…。

 同ガマでは、内部にある遺骨が集められている部分が荒らされ、その入り口にある「世代を結ぶ平和の像」の石垣も破壊されていた。実は数か月前、鹿児島県徳之島にある風葬墓でも奇妙な事件が起きていた。

 徳之島には、風葬墓が300以上あるとされている。風葬とは、死者を土に埋めるなどの方法を取らず、洞窟や洞穴などに放置することによって葬る方法だ。日本では、明治初期に法律によって禁止されたが、徳之島では昭和40年代(1965~74年)初めまで行われていたとされる。いくつかの風葬墓はそれぞれの集落の人たちによって守られており、盆暮れになると、親族が訪れて手を合わせる。現在、徳之島の風葬墓のほとんどは、森の茂みに残されたままとなっているが、この中でも比較的行きやすいところにあるのが
「加万塔(カマントウ)洞穴墓」だ。

 洞穴墓は、島北西部の海岸線近くに作られており、3か所に分かれている。今回、そのうちの1か所が何者かによって荒らされていたのだ。5年前に現地を取材したあるカメラマンは「以前、ここに来たときは50以上の頭蓋骨が並べられていました。そして、そのすぐ右側には、脛骨や腓骨もありました。そのほとんどが奇麗に並べられていました。とても手厚く安置されている印象を受けましたね。今回、別の取材で徳之島に来たので寄ってみたところメチャクチャになっていたんです」と語る。

 当地の役場職員も「ひどいことになっていますね。確かに頭骨がきちんと並べられていましたし、足の骨もありました。どこへ行ってしまったのでしょうか。こんなことは初めて。動物の仕業にしてもおかしい。なくなっている骨の数が多すぎます」と言う。

 同職員によると、徳之島で暮らす人々は風葬墓に近づくことを避けている。近づくと「たたりに遭う」と思われているからだ。子供たちが遊びに行こうとすると、大人たちが激しく叱るという。死を神聖なものと捉える日本人からすると、遺骨を荒らすのはなかなか考えにくい。チビチリガマと加万塔洞穴墓も同一犯が荒らした可能性もある。