バルセロナテロ死者14人に 模倣される“車暴走型”の連鎖

2017年08月19日 17時00分

 スペイン・バルセロナで17日、歩道に車両が突っ込んだテロは少なくとも14人が死亡し、約100人が負傷の大惨事となった。欧州で相次ぐテロでは群衆に車で突っ込む方式が不気味に広がっている。

 バルセロナのテロは、繁華街ランブラス通りの歩道に車が突っ込み、約700メートルにわたって、ジグザグ走行し、観光客を殺傷した。運転していた犯人は逃走。過激派組織イスラム国(IS)は犯行声明を出した。

 このテロの8時間後にはバルセロナ南約120キロのカンブリスでも車が群衆に突っ込み、7人が負傷した。地元警察は2件のテロは同一グループによる長期的な計画があったとみている。

 ISの台頭以降、欧州でのテロは多発している。2015年1月にフランス・パリでの立てこもり事件が起き、同11月にパリ同時多発テロで130人が死亡。16年3月のベルギー・ブリュッセルの同時テロでは32人が死亡した。同7月にフランス・ニースの花火大会の会場ではトラックが突っ込み86人が死亡した。

 IS事情に詳しいジャーナリストの常岡浩介氏は「昨年からのテロは観光地や繁華街で車を暴走させるのが主な手口。ISだろうが、そうでなかろうと車を使うと効果的というのが、流行になってしまっている」と指摘する。

 ニースのテロ以降、同12月にベルリンのクリスマス市場にトラックが突っ込み、12人が死亡。今年3月はロンドンで通行人が車にはねられ、5人が死亡。6月にもロンドン橋で車による暴走で8人が死亡している。

「車に爆弾を積んでの自爆テロは事前に爆発物が必要で、命を落とす気合も必要だが、バルセロナのテロで実行犯が逃げているように暴走するだけの“手軽”なテロになっている」(常岡氏)

 欧米と中東諸国によるIS掃討作戦は進んでいるが、壊滅にはほど遠い状況。「ISは十字軍との戦いを掲げ、キリスト教国を一緒くたにしている。観光地や繁華街など外国人旅行者が集まるところが狙われるのは間違いなく、今後もテロは続くでしょう」(同)

 18日にはフィンランド南西部のトゥルク中心部で通行人が刺され、2人が死亡した。恐怖の連鎖が止まらない。