埼玉の少女誘拐・監禁男に求刑15年 公判最後に「おなかがすきました」

2017年07月26日 17時00分

 昨年3月に埼玉県朝霞市の少女(16)が2年ぶりに保護された誘拐事件で、未成年者誘拐と監禁致傷、窃盗の罪に問われた寺内樺風被告(24)の公判が25日、さいたま地裁で行われ、検察は懲役15年を求刑して結審した。この日の寺内被告は終始、落ち着きがなかった。検察が、被害少女のPTSD(心的外傷後ストレス障害)について「今もトイレに入ると“外は監禁されていた千葉のマンションなのでは”と考え、出て来られなくなる」などと症状を説明していると、同被告は突然、肩を大きく揺らしながら声を殺して笑いだした。求刑の瞬間も、顔をニヤつかせたままだった。

 寺内被告は「被害者も集団ストーカーの一味で、いじめに対抗するべく(今回の誘拐監禁)事件を起こすように脳に大指令があった」と犯行動機を説明。弁護人も「中学2年の時に罹患した統合失調症の影響で事件当時の責任能力は限定的だった」と主張していた。

 だが、検察側は「誘拐対象者の選定を計画的に行い、Nシステムからの発覚を恐れ、偽造ナンバーを盗み、捜査かく乱のために家出を装った文章を書かせるなど、犯行は用意周到。発覚後は自殺を図るなど、罪の重さも十分認識していた。刑事責任能力に著しい減退はない」と指摘した。裁判長から「最後に言いたいことは」と促された寺内被告は、少女の母親が出廷していることを知りながら、悪びれる様子もなく「おなかがすきました」と耳を疑う発言。あきれ顔の裁判長から「それだけですか?」と聞かれて「ハイ!」とスッキリした表情を浮かべた。

 本当なのか、演技なのか、精神疾患とも思える言動だった寺内被告。判決は8月29日に言い渡される。