【神戸祖父母5人殺傷】近辺の未解決事件が容疑者に影響か

2017年07月19日 17時00分

現場を後にする捜査員

 神戸市北区の5人殺傷事件で、祖父の南部達夫さん(83)に対する殺人容疑で再逮捕された竹島叶実容疑者(26)が、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕された当初、5人殺傷を認め、南部さんについて「10回以上刺した」と供述していたことが18日、分かった。再逮捕後は「黙秘します」と述べた。死傷した近所の女性2人との間にトラブルが確認されていないことも判明した。

 同容疑者は逮捕直後、「誰でもいいから攻撃しよう、殺してやろうと思った」と供述しているが、南部さんに対して強い殺意を抱いていた可能性がある。

 凶悪事件とは無縁そうな住宅街の谷間ののどかな田園地帯で起きた事件は、近隣住民を恐怖に陥れたが、一方で「この辺りはたまに変な事件が起きるんです。幼い子供が川で遺体で発見されたり、高校生が殺害された事件もあった。今、裁判してる毒殺された男性もこの近所に住んでいたみたい」と話す。

 川で子供の遺体が発見されたというのは、2001年に起きた小学3年の宮崎早紀さん(8=当時)が、行方不明となり有野川で遺体で発見された事件。死因は脳挫傷で車ではねられた後、川の上流で遺棄されたとみられている。一方、高校生が殺害されたというのは、10年に起きた高校2年の堤将太さん(16=当時)が当時、交際していた女性をかばって刺殺された事件。どちらも未解決のまま現在に至っている。

 また、裁判中の毒殺事件とは、京都府などで起きた青酸化合物による連続殺人事件のこと。殺人などの罪に問われている筧(かけひ)千佐子被告(70)に殺害されたとみられる末広利明さん(79=当時)が近隣に住んでいたのだという。

 関係者は「筧被告の件はともかく、前出未解決事件の2人の被害者は、同容疑者と比較的年齢が近い。少・青年期の多感な時期に起きた事件が、同容疑者に影響を与えた可能性もあるのかもしれない」と指摘する。

 同容疑者を知る人が少ない上に、南部さん殺人容疑での再逮捕後は黙秘に転じているため、動機は謎に包まれたままだ。