【神戸祖父母ら5人殺傷】孫に追いかけられた男女が語る恐怖体験

2017年07月18日 17時30分

規制線が張られた事件現場

 神戸市北区の住宅街の自宅で南部達夫さん(83)と妻の観雪さん(83)さんら5人が刃物や金属バットで襲われ死傷した事件で、兵庫県警有馬署捜査本部は17日、南部さんを殺害した疑いで、孫の無職・竹島叶実(かなみ)容疑者(26)を再逮捕した。竹島容疑者は逮捕後、「誰でもいいから攻撃しよう、殺してやろうと思った」と供述していたが、この日になって「黙秘します」と話し、凶行の動機は謎に包まれている。

 事件は16日午前6時20分ごろ発生。南部さんから「誰か来てくれ」と通報があり、駆けつけた警察官が南部さん宅や近くの民家、路上で男女5人が倒れているのを発見した。南部さんと観雪さん、近所の辻やゑ子さん(79)が死亡、同容疑者の母の知子さん(52)と前北操さん(65)がけがを負った。

 県警は事件直後、近くの神社で包丁を持っていた同容疑者を銃刀法違反の疑いで逮捕。この日、知子さんの証言から南部さん殺害容疑が固まったとして再逮捕した。

 一方、事件直後の血まみれの同容疑者に追いかけられた男性が恐怖体験を語った。

「田んぼに水をやろうとしてたら『ギャー』という悲鳴が聞こえて、『何や』と思ったら、バットとナイフを持った犯人が前北さんのところから出てきた。威嚇してくるでもなく無表情で追いかけてきた。凶器を持ってるし、服も血に染まっていたから、同じように表にいた女性の手を引いて振り返らずに逃げた。近隣の家に助けを求めていたら、(容疑者は)こちらには来ずに神社の方へ。警察が来て逮捕された」

 一緒に逃げたという女性も「『助けて』と叫び声が聞こえたので家から出たら容疑者がいて、私と男性が踏切の辺りまで追いかけられた。気が動転していたのであまり覚えていない」と振り返った。

 同容疑者は引きこもりがちだったようで、その素性を知らなかったという近隣住民が多い。同男性は、南部さん夫婦とは数十年の付き合いだが、「お孫さんのことはよく知らない。追いかけられた時も『誰?』って思ったくらい」だそうだ。

 本人、もしくはけがを負った知子さんの口から真相が明らかになるのが待たれる。