睡眠導入剤入りお茶で同僚事故死 老人ホーム女性職員の動機

2017年07月13日 17時00分

 動機はいったい!? 千葉県印西市の老人ホームの同僚職員らに睡眠導入剤を混ぜたお茶を飲ませ、交通事故を起こさせて殺害しようとしたとして、殺人未遂容疑で准看護師の波田野愛子容疑者(71)が逮捕された事件で、同施設で働いていた女性職員(60)が今年2月、施設から帰宅途中に交通事故で死亡していたことが12日わかった。

 事故は印西市内で2月5日午後5時半すぎに発生。同県佐倉市に住む女性職員の車が対向車と正面衝突し、女性職員は死亡した。遺体の解剖は行われていなかった。

 県警は6月、別の同僚に睡眠導入剤を混入した飲み物を飲ませた傷害容疑で波田野容疑者を逮捕。また、5月に当時勤務していた老人ホーム事務室で同僚の女性(69)と夫(71)に睡眠導入剤入りのお茶を飲ませ、帰宅途中に同県佐倉市でこの夫運転の車と、建築業男性(56)が運転する車が正面衝突する交通事故を起こさせ、3人を殺害しようとした殺人未遂容疑で11日に再逮捕した。女性は肋骨骨折の重傷、他の2人は全身打撲などの軽傷を負った。

 施設内では13人の職員のうち、この女性を含む5人が眠気やめまいなどを訴えており、波田野容疑者が施設で睡眠導入剤の混入を繰り返していた疑いがある。同容疑者は睡眠導入剤の混入を認めており、県警は殺意について認否を明らかにしていないが「死亡事故を起こしても構わない」という未必の殺意があったとみて捜査している。

 施設長の男性(44)は「職員間の仲が悪いなど、不審な点は全くなかった。本当に驚いている」と話している。職場のトラブルでないとしたら、何が原因で犯行に及んだのか。

 波田野容疑者は2015年10月から勤務し、入居者の健康管理を担当。施設側は「ホーム内の事務室で今年6月中旬、波田野容疑者が30代の同僚女性の飲み物に液体を混入する様子を他の職員が目撃した」として警察に相談。県警が6月21日、この女性に対する傷害容疑で逮捕した。

 波田野容疑者も同種の薬を服用し、事務室内の自身の机に保管していた。睡眠導入剤は施設には常備していないが、入居者が処方された薬剤を同容疑者が施設内で保管し「今、飲んでください」と服用時期などを助言することもあったという。