昨年9月の千葉大医学部レイプ事件で集団強姦罪に問われた同大5年の山田兼輔被告(23)に対し、千葉地裁は17日、懲役3年(求刑5年)の実刑判決を言い渡した。

 山田被告は同じく集団強姦罪で公判中の吉元将也被告(23)とともに、酩酊状態の20代女性Aさんを居酒屋のトイレに連れ込み、姦淫。法廷で山田被告は「性欲を抑えることができなかった」と話す一方で、いざ行為を始めると“半勃ち状態”が続き、フィニッシュまでたどり着かなかったことなどを赤裸々に告白していた。

 吉村典晃裁判長は「被害者の人格を無視する態度が顕著」と断罪。他方で「計画性はなく、その場の状況に流された」と付け加えた。

 事件には山田、吉元両被告のほか、同大5年生、千葉大病院の元研修医が関与。それぞれ準強姦罪で懲役3年(執行猶予5年)、準強制わいせつ罪で懲役2年(執行猶予3年)の有罪判決を受けた。

 最も重い量刑は山田被告だが、一連の公判を傍聴した取材記者の間では「一番タチが悪いのは最も罪の軽い藤坂」という意見が多数を占める。

 元研修医はほかの3人の“上司”に当たり、Aさんとも仕事上の付き合いがあった。「(元研修医が開く)飲み会はいわゆる“エロ合コン”。下ネタのオンパレードで、Aさんも仕事の関係上、受け流すしかなかった」とは関係者。

 この元研修医はAさんのスカートをめくり上げたり、胸の谷間をイジったり、山田被告にAさんの太モモを触るよう指示するなど、ヤリたい放題。Aさんも断らなかったため、会は自然とエロいムードになっていったという。

「本来、監督する立場であるはずが率先してエロい雰囲気をつくった。山田被告は女性経験が少なく、こうした飲み会は初体験。案の定、発情してしまった」(同)

 もちろん山田被告の行為は決して許されないが、“お膳立て”した元研修医の監督責任も厳しく追及されるべきだろう。