首都圏連続不審死事件で男性3人への殺人罪などに問われた木嶋(土井に改姓)佳苗被告(42)の上告審判決で、最高裁(小貫芳信裁判長)は14日、被告の上告を棄却。死刑とした地裁・高裁判決が確定する。

 2009年、婚活サイトで知り合った3人を練炭自殺に偽装して殺害したほか、複数の男性に結婚をちらつかせたうえで多額の金をだまし取ったとされる。決定的な直接証拠が少ないなか、検察側は状況証拠を積み重ねて一審(12年)の死刑判決を導き出した。

“平成の毒婦”は、東京拘置所を自身のブログで「小菅ヒルズ」と呼び、支援者の差し入れによって、衣・食に不自由のない華麗な暮らしを紹介していたばかりか、獄中結婚・離婚・再婚までやってのけた。

 13日発売の週刊新潮ではこれが“最期”とばかりに5ページにわたって手記を寄せている。ブラジャー選びにも気を抜かないそうで「面会に行くときに廊下で、胸が透けていないか、乳首が特に目立っていないかどうか、つまり胸ポチのチェックを受ける」と赤裸々に語っているのだ。

 そんな熟女囚の乳首問題よりも、特筆すべきは「確定後に私は法相に対し、早期執行の請願をします」と宣言していることに尽きる。その理由として実母が木嶋被告の死を強く望んでおり、「まったくもって自殺願望ではなく、生きてゆく自信がない」とつづっている。

 一貫して無実・無罪を訴え続けてきた死刑囚が再審請求で死刑を回避しようとするどころか、早期執行を望むのは珍しい。最後の最後に潔さをアピールし“無実の女”を印象づける計算を働かせたか。

 一方で、判決前日のブログでは「いつかまたどこかで、お目にかかりましょう」と書いた。次にお目にかかるとは? どんでん返しがあるのだろうか。