6億円貢がせたベトナム娘の裏の顔

2012年12月26日 16時00分

 純真さを装ったベトナム娘にだまされたのか? 三洋電機のベトナム子会社の元財務担当取締役・西村勢津夫被告(57)が会社の金約6億円を横領しベトナム人女性に貢いだ事件で、同国ドンナイ省の裁判所は20日までに、同被告に対し禁錮20年の有罪判決を下した。11年前に世間を騒がせた、あのアニータ・アルバラードさん事件をほうふつとさせるこの事件。実はほかに恋人がいるという愛人に言われるままに同被告は巨額の金を工面したというから、手玉に取られた格好だ。

 

 事件は09年、ベトナムにある三洋電機のデジタルカメラ製造部門の子会社で起きた。子会社に出向していた西村被告は08年7月から09年4月の間に数回にわたり、財務担当責任者の立場を利用して会社の銀行口座から不正に総額約700万ドル(約5億9000万円)を横領し、ベトナム人の愛人ニュウ・ティ・タン・ニャン(30)にカジノの軍資金やレストラン開店資金として渡した。

 同社で着服が発覚した09年4月に2人は逃亡を図ったが、三洋電機側が西村被告をすぐさま懲戒解雇して現地警察に告訴。ニャンはカジノに行くためたびたび訪れていたマカオの空港で逮捕され、西村被告は同年12月にカンボジアの日本大使館に名乗り出て、ベトナム警察に出頭した。このとき、所持金はなかった。

 04年から単身赴任で駐在していた西村被告と、大学に通う傍ら会社の受付嬢をしていたニャンは05年ごろに出会った。法廷で西村被告は「ニャンがレストランを開くために、私の資金50万ドルを渡したが、さらに金が必要になり、会社の金に手をつけてしまった」と、愛人に無心されたことが動機だと語っていた。