【兵庫・加古川市】声優志望女性殺害事件を生んだ背景

2017年01月17日 17時30分

 兵庫県加古川市の加古川で2015年12月、声優を目指していた大阪府吹田市のアルバイト店員、大山真白(ましろ)さん(20=当時)が殺害された事件で、殺人と詐欺の罪に問われた礒野和晃被告(22)の裁判員裁判の初公判が16日、神戸地裁姫路支部で開かれた。礒野被告は「間違いありません。すいませんでした」と起訴内容を認めた。

 起訴状によると、礒野被告は15年11~12月にかけて、大山さんに現金が倍になるもうけ話があるとうそをついて現金を要求。同年12月7日午前2時ごろ、加古川で約120万円をだまし取った後、金づちで大山さんの頭を約10回殴って殺害したとされる。

 検察側は冒頭陳述で、礒野被告が大型の3輪バイクを購入するために現金をだまし取り「口封じのために殺害した」と指摘。自宅から金づちを持ち出しており殺意があったと述べた。

 礒野被告が自宅でせっせとバイクいじりを行っている姿は、近隣住民にも目撃されていた。

「(実家は)廃品回収のような仕事をしていて、ガレージのところでバイクをいじっていた。3輪タイプで珍しかったから『かっこええな』と声をかけたら、普通に返事はした。夕方から『バリバリバリ』と音を立てて出かけたりしてた」

 一方で同級生らは「校内で暴れていた」「刃物を振り回して追いかけられた」と話しており「中学からほとんど登校していなかったから、友達は少ないはず」という。

 前出の近隣住民も「母親は数年前に出て行ったみたいで、家庭に問題はあったんじゃないか」と話し、親が手を焼いていた様子をうかがわせた。

 裁判で弁護側は「発達傷害の疑いや、虐待を受けて育った可能性がある」と情状酌量を求め、金づちについては別の目的で持参したと主張した。

 判決は26日に言い渡される。