【横浜点滴連続殺人】葬儀社が抱いた遺体の疑問

2016年10月01日 13時00分

 大量殺人の立件は困難か!? 横浜市神奈川区の大口病院で起きた“点滴連続殺人”は難解な捜査を強いられている。

 

 9月に同病院4階に入院していた西川惣蔵さん(88)と八巻信雄さん(88)が相次いで亡くなり、点滴から有毒の界面活性剤が検出されたことで、その他の死亡例に対しても疑いの目が向けられている。一説には7~9月の間に約50人が亡くなっており、その多くは寝たきりなど終末期の患者が多い4階に集中。ところが、事件発覚後は死亡者は出ていないという。

 

 50人のうち何人が自然死で、何人が不審死なのかは不明だが、戦後最悪クラスの殺人事件に発展する可能性はある。

 

 だが、捜査関係者いわく「すでに遺体は火葬されていて、大半が法的な手続きを終えている。これから全部を立件するのは不可能。まずは西川さんと八巻さんの件に絞って捜査を進めている」。

 

 大口病院には霊安室がなく、遺体はすぐに遺族や葬儀社に引き渡されることも物証を乏しくしている。近隣住民からは「葬儀社の人間が『大口病院から送られてくる遺体はちょっとおかしい』とこぼしていた」という噂話も出ていた。

 

 現在、当局は7~9月に亡くなった人の死亡データを分析中。同時に薬剤部からナースステーションに点滴が運ばれた日時、その時間帯に勤務していた人物を表にし、何らかの“特徴”がないか精査しているという。平日よりも休日前後の勤務者に当局が関心を示しているという情報もある。

 

「病院には防犯カメラがないので、状況証拠をどれだけ積み上げられるかにかかっている。あとは犯人本人の自供。目星をつけている人物はいるようだが、任意で聴取した他の人物を含め、決定的な証言は出ていないようだ」(関係者)

 

 9月30日にはマスコミ関係者2人が病院内に忍び込み、建造物侵入の疑いで逮捕された。複雑怪奇な難事件に周辺は緊迫の度合いを深めている。