朝鮮大の「反日・反米教育」加速へ

2016年09月21日 17時30分

 北朝鮮の朝鮮中央通信は20日、北西部東倉里の「西海衛星発射場」で新開発した「静止衛星運搬ロケット用大出力エンジン」の地上燃焼実験に成功したと報じた。金正恩朝鮮労働党委員長が立ち会った。実験日時は不明。

 北朝鮮が核開発や長距離弾道ミサイル発射実験を行う資金を上納するため、朝鮮総連が不穏な動きを見せ始めた。

 日本の公安関係者によると、東京・小平市の朝鮮大学学長、張炳泰(チャン・ビョンテ)氏は今年5月28日、朝大で開かれた創立60周年記念行事で正恩氏に送る手紙(忠誠文)を読み上げた。

 問題の中身は「大学内で米日帝国主義を壊滅できる力をより一層徹底的に整える」と明記されたものだった。

 7月下旬、張氏は都内で開催された総連幹部会議に出席した際、総連トップの許宗萬(ホ・ジョンマン)議長から「米国の孤立圧殺を展開中だ。金正恩元帥さまを最高尊厳として推戴(すいたい)し、民族教育事業の革新を引き起こすため総決起しろ」との指示を受けていたという。

 張氏は許氏の指示を朝大の幹部会議を通じて在校生に伝達。8月には、朝大教育学部など3学部の在校生約60人を「短期研修」の名目で北朝鮮に派遣していた。

「この研修は、朝鮮総連が正恩氏政権とつながるための“密使役”として学生たちを派遣したものだった可能性が高い。学生たちは北朝鮮当局からの命令を総連幹部に伝えたと見られている」(前出の公安関係者)

 昨年5月、京都府警などの合同捜査本部は、北朝鮮からのマツタケ1800キロ(450万円相当)を不正輸入した事件で、外為法違反(無承認輸入)で逮捕した朝鮮総連傘下企業「朝鮮特産物販売」社員で許氏の次男ら3人を逮捕している。

 この約2か月前、同捜査本部は関係先として許氏の自宅なども家宅捜索。正恩政権に上納する“秘密資金”の運用などに関するデータを押収している。

「総連の財政事情は厳しいが、本国への支援継続を誓った文書が見つかった。許氏の次男も正恩氏政権とつなぐ“密使役”だった。上納金は北朝鮮の大量破壊兵器開発の資金に使われていた疑いが持たれている。朝大の反日・反米教育が加速化する可能性が高いとみており、動向監視のレベルを上げている」と同関係者は警鐘を鳴らした。