入閣早々に疑惑噴出の山本大臣 グレーな人物起用は政府の計算か

2016年09月03日 09時00分

 8月の内閣改造で入閣したばかりの山本幸三地方創生担当相(68)が、過去に国会質問で証券取引等監視委員会(SESC)に“圧力”をかけていたとの問題が持ち上がった。1日発売の複数の週刊誌が報じたもの。野党からの追及は必至だが“計算ずく”との声も出ている。

 山本氏は2012年3月の衆院予算委員会第1分科会で、SESCが強制調査に乗り出したインサイダー取引事件で、知人A氏が参考人になっているとして、捜査に疑義を呈し「(SESCは)明らかに組織上のガバナンスに問題がある」と追及していた。

 A氏は日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)の執行役員男性で、この質問から3か月後に逮捕・起訴され、一、二審ともに有罪判決で、現在は最高裁に上告している。疑念が持たれているのはA氏と山本氏が知人以上の関係だったとみられるからだ。

 A氏とともに逮捕され、懲役2年6月、執行猶予4年が確定した金融業者の男性B氏はA氏を通じ、山本氏と親しいX氏に2億円を融資していたとみられる。「X氏がカネの一部を流用し、設立したファンドの代表に山本氏が就任していた。A、B両氏が捜査を受けているのは山本氏にとっても人ごとではなかったはず。インサイダー取引は立証が難しく、SESCが手を引く可能性もあった。国会質問は圧力ととられても仕方がない」(金融関係者)

 山本氏は1日、「『捜査への圧力』という趣旨は一切ない。誤解を持たれるような質疑をしたことは大変反省しており、今後は十分注意したい」とコメントを出した。

 ただ、A、B両氏と山本氏との関係は既に一部で取りざたされていた。「金融通でアベノミクスの推進役でもあった山本氏が大臣に起用されなかったのは、この問題があったからとささやかれていた」(永田町関係者)

 ではなぜ入閣となったのか?

「第2次安倍政権以降、松島みどり法相、西川公也農水相、高木毅復興相とグレーな問題を抱える議員を起用し、一部辞任にも至ったが、いずれも安倍首相にはダメージは及んでいない。いわば政権中枢へ向けられる批判のガス抜きになっている」(同)

 山本氏は“いけにえ”ということなのか。