バンコクの風俗街にもポケストップが!

2016年08月21日 09時00分

ゴーゴー嬢たちも仕事そっちのけでポケモンGOに夢中?

【アツいアジアから旬ネタ直送「亜細亜スポーツ」】世界的ブームの「ポケモンGO」は今月6日、東南アジア各国でも配信が始まって大人気だ。敬虔な仏教国ミャンマーでは、多数の寺院がアイテムを獲得できる「ポケストップ(以下ポケスト)」になっており、人々が祈りをささげる中、ゲームに夢中になる若者が続出して社会問題になっている。

 とりわけ沸いているのがタイ。首都バンコク在住記者によれば「市内中心部の巨大ショッピングモール『サイアムパラゴン』にポケストが多く、いつも以上の人出。ポケモン同士を戦わせる『ジム』もいくつかあり、プレーヤーたちのメッカだ」という。

 早速、便乗商売も。ポケモンを捕獲しながら市内を回ってくれるトゥクトゥク(三輪タクシー)が現れ、南部のリゾート地プーケットでも同様のツアーが人気。また、ポケモンGOは一定レベルになると3つのチームいずれかに所属してバトルを繰り広げていくが、各チームをイメージしたTシャツ(200バーツ=約580円)もバカ売れしている。

 ゲームに夢中になるあまり湖に転落したり、列車にはねられるなど事故も続発。スワンナプーム空港とバンコクを結ぶ高速鉄道・エアポートリンクでは、駅でのプレーに自粛を求めている。渋滞がひどいバンコクではバイクタクシーが便利だが、在住日本人は「運転しながらポケモンGOをやってるバイクタクシーを見た」。

 バンコクの風俗街にもポケストが多数ある。「中でも日本人に人気のゴーゴーバー集合ビル『ナナプラザ』。敷地内には仏教国らしく『罪を洗い流すため』の祠(ほこら)があり、よくゴーゴー嬢が祈ってますが、ここがポケスト。ゴーゴーバー通りのソイ・カウボーイには『カウボーイ2』という店の前にポケストがある。ゴーゴー嬢もポケモンGOに夢中だから、店外で彼女たちと仲良くなれるとあって、日本人客も急増してます」(前出記者)

 思わぬ“経済効果”を生む一方、タイで人が集まる場所は危険という声もある。さる12日、プーケットなどタイ各地でテロとおぼしき爆発や不審火が相次ぎ、40人余りの死傷者が出たばかり。軍政に反発する勢力によるものといわれるが、詳細は不明だ。

「犯行は王妃の誕生日に決行された。爆弾事件の1か所は王室の離宮があるホアヒン。王室を敬愛するタイでは、これまでは考えられない事件で、手段も場所も選ばないというメッセージを感じる。プーケットもホアヒンも日本人観光客が多く、被害者ゼロだったのが不思議なくらい。人の集まる場所を狙って今後テロが繰り返されるかも」と、タイ政治に詳しい記者は気をもんでいる。

☆室橋裕和(むろはし・ひろかず)=1974年生まれ。週刊文春記者を経てタイ・バンコクに10年居住。現地日本語情報誌でデスクを務め、周辺国も飛び回る。2年前に東京へ拠点を移したアジア専門ライター。