【障害者殺傷】植松容疑者 クスリ密売持ちかけていた

2016年07月29日 07時00分

 入れ墨だけじゃなかった!! 神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が刺殺され26人が負傷した戦後最も凄惨な殺りく事件で、殺人などの疑いで27日に送検された元同施設職員・植松聖容疑者(26)の衝撃事実が判明した。同容疑者と親しい知人を本紙がキャッチ。その証言によると、2月に施設を“クビ”になった後「クスリの密売人になろうとしていた」というのだ。

 植松容疑者は2月、障害者殺害を予告する衆院議長あての手紙を持参し、職場の施設内でも「障害者は抹殺するべき」などと危険思想を人目もはばからず口にし、施設を事実上の“クビ”になっていた。その後の県警津久井署の聴取にも「障害者を殺害する」などと態度を変えなかったため精神科に措置入院した際、大麻の陽性反応が検出されていた。

 親しい知人は「大学を卒業したあたりから付き合う人間の種類がガラッと変わってきた。両親が家を出て実家で一人暮らしを始めたのもこのころで、暴力団関係者とコンビニ前でたむろしているのをよく見かけた。しばらくして体中に入れ墨を入れたり、いかにもクスリをやってるような女といるのを見た。売人からも『聖(さとし)が大麻やタマシャリ(向精神薬)やっているよ』と聞いた」と語る。

 植松容疑者は私立大教育学部を卒業。その1年前には教員を目指して母校の小学校で教育実習をやっていたというのに、裏社会の住人と堂々とつるむようになるとは極端すぎる変化だ。

 だが知人は「もともと支配欲が人一倍あった。教師を目指していたのも人の上に立ちたい欲求だろう。教師になれなくて、暴力団のようなタテ組織で上に上がれば30~40人をアゴで使って、借金漬けにしたイイ女を抱けるのを見たら“のし上がりたい”っていう思いが高まったはず」と指摘する。

 両親から解放され、就職して多少の金が自由になったところで、生まれ持った支配欲は、普通の生活では満たされなかった。そこで裏社会に近づき、暴力団の周辺者としてアウトローの世界の空気を肌で感じることで、成り上がることを夢見ていたのだろうか。

 今回の事件を起こすような兆候も、以前からあったという。

「施設で働きだしたころ、飲んでいる時に『障害者は殺しちゃった方がいいよね』とドキッとする言い方をした。『死んでしまった方が楽だよね』という言い方ならまだ分かる。今も『被害者の親族には申し訳ない』と話しているように、根本的に障害者をモノ扱いする考えを持っていたのだろう。それが大麻などでキマって肥大した可能性はある」

 知人は、植松容疑者が2月に施設をやめて措置入院をした後の5月に会ったという。

 この時の植松容疑者の様子は「全く働く気がなさそうで『クスリが手に入るんで売れませんかね?』と持ち掛けてきた」という。なんと、クスリを密売しようとこの知人に働きかけてきたというのだ。

「事件を起こしたのにはいろんな要因があると思うが、一つにはカネの問題もあったと思いますよ。施設を退職して失業保険(3~5月分)が6月に支給されて最後だから、7月は金も底をついていたんじゃないか」

 事件では、結束バンドで縛った職員に、複数の障害がある重複障害者の居場所を尋ねていたことが判明している。植松容疑者は「重複障害者が生きていくのは不幸だ。不幸を減らすためにやった」とも供述。津久井署捜査本部は、障害の重い入所者を計画的に狙ったとみている。

 現実社会で“敗北感”を味わった同容疑者。今回、重複障害者に狙いを定めた卑劣で残忍な殺りくは、植松容疑者が命を選別することで、神のごとき万能感を味わおうとしたのかもしれない。