【柏の全裸転落殺人】主犯格22歳の謎の素顔と奇妙な同居生活

2016年01月07日 06時50分

 加害者の素顔と、被害者との“奇妙な関係”が見えてきた。5日に4人が逮捕された、千葉県柏市の手賀川で起こった建築関連会社社員・佐藤龍太さん(17)の転落死事件。4日午前6時ごろ、橋から川に全裸で転落したとみられる佐藤さんを殺害したとして県警柏署に逮捕されたのは、佐藤さんの同僚の小島庸平容疑者(22)、知人の岡田潤太容疑者(20)、元同僚で無職の渡辺真純容疑者(21)、同僚の少年X(19)だった。事件を追跡すると、小島容疑者の不可思議な生活ぶり、佐藤さんとの理解不能な関係が浮かび上がった。

 容疑者らは当初「日の出を見に来たが、財布を落とした佐藤さんが川に拾いに入って行った」と口裏を合わせていた。だが「なぜこの寒空にパンツまで脱いで全裸で川に入ったのか説明に不審点があった」(柏署)。佐藤さんのパンツも見つからないため任意で事情を聴いたところ、主犯格の小島容疑者を除き3人は容疑を認めた。

 小島容疑者は「自宅に置いてあった現金200万円を昨年8月ごろに佐藤さんに盗まれた」と話す一方で「現場には一緒にいたが、転落させていない」と容疑を否認。捜査関係者は「なぜ200万円をタンス預金していたのか、本当にそんな大金がなくなったのか裏付けはない」と慎重に調べる方針だ。

 もし現金を盗んでいなかったとしたら、どんな状況が考えられるのか。

 暴走族関係者は「舎弟が逆らえなくなるようにハメるには、内輪で必ず負ける無理難題なギャンブルを押し付け、現金をやりとりせずに架空の借金を増やすとかする。また数万円貸して、毎日利子を付けて、膨大な額に膨らますことも。会社が同じなら、仕事のミスをかばってやったという体で、勝手に貸しを作ったりもする」と言う。

 小島容疑者の周辺を取材すると、その素顔が見えてきた。と同時に、実際に200万円の現金があってもおかしくないほど羽振りもよかったようだ。

 近隣住民は「作業着を着てワゴン車で出かけていくから職人だろうと思ったが、ここ2年でクライスラー、プリウス、ハリアー、ノアと乗り換えて若いのに随分と羽振りがいいから、どこぞのお坊ちゃんかと思った」と語る。

 一般的な22歳・現場職人の生活レベルとはかけ離れている。だが一方では「車を2台所有している時も、駐車場を1台分しか借りずに勝手に別の駐車場に止めていた」とセコい一面も。

 仮に佐藤さんが現金200万円を本当に盗んだとして、小島容疑者が警察に届けなかったということは、警察に言えない方法で得たカネという可能性も考えられる。

 小島容疑者の自宅では佐藤さんの姿も目撃されていた。

「昨年11月ごろまで居候していたようで(佐藤さんが)犬の散歩をしたり2人で出かけることもあった。絶対服従の関係には見えなかった」と地元住民。小島容疑者の話が事実なら、昨年8月ごろに佐藤さんがカネを取った後も同じ職場に通い、つい最近まで居候を続けるという、何とも理解しがたい奇妙な関係だったことになる。

 カネの返済が滞ったり正月休みで佐藤さんの居所がつかめなかったといわれることも事件の背景にあるのか。

 捜査関係者は「3日の夜に小島容疑者が『話があるんだけどオマエ、今どこいんの?』とLINE上でメッセージを送ると、実際は自宅で少年Xと一緒にいたが佐藤さんは別の場所にいると返信した。だがXが『今、佐藤の家に一緒にいますよ』とチクったのです」と明かす。

 怒り心頭に発した小島容疑者は車で佐藤さんの自宅に駆け付け、手賀川に連れ出し、浅間橋の上で「殴られるか川に飛び込むかどっちがいい?」などと迫った。「最初、別の川に飛び込ませたが、浅すぎて物足りなかったので浅間橋に連れて行った」との供述も。

 佐藤さんの中学の同級生は「目立ちたがりで“かまってちゃん”だった。万引きした文房具を友達にプレゼントしたり、女好きで誰かれ構わずコクってしつこいから女子からLINEをブロックされたり問題児だったけど、女子からちょっとキツく言われれば掃除もマジメにやるし根はイイやつだったのに…」と佐藤さんをしのんだ。