福生市顔面皮はぎ事件 被害者“男性”周囲の複雑環境 

2015年11月15日 10時00分

遺体で見つかった土田さん(本人のフェイスブックから)

 東京・福生市で飲食店従業員の土田芳(よし)さん(38)が顔面の肉をえぐり取られ、皮膚を剥ぎ取られ死亡していた事件で警視庁は13日、司法解剖の結果、死因不詳と発表した。顔は血だらけだが、そのほかに目立った外傷はなく、剥ぎ取られた皮は見つかっていない。


 土田さんは養子縁組した28歳の“息子”と市内のアパートで2人暮らしだった。土田さんは身長150センチほどで、もともと女性で性適合手術を受けて男性になった。息子は身長180センチほどで、女性ホルモンを投与してニューハーフパブに勤務していた。2人は同性カップルで、今年6月に養子縁組をすることで“結婚”した。同性婚ができない日本では、同一の戸籍に入り、公共サービスや遺産相続のため、養子縁組をするのが一般的だ。


 第一発見者の息子は「12日の朝5時半ごろに帰宅すると、父(土田さん)も帰宅したので少し会話をし、その後寝た。夕方起きたら父が頭にポリ袋をかぶせられあおむけに倒れていた」と事件当時の状況を説明しているという。


 土田さんと息子は同じ昭島市内のニューハーフパブに勤務。知人によると「土田さんは名古屋でボーイをしていたが、今の恋人に誘われて上京し、2か月前から同じ店でボーイや呼び込みとして働き始めた」という。


 2人が通っていた飲食店の店主は「いつも土田さんが恋人にペコペコ気を使っている印象だった。恋人の荷物も持ってあげたり優しい雰囲気の人だった」と話した。


 だが、幸せは長く続かなかった。アパートの住人によると「首を絞めたとかで警察が何回かマンションに来ていた」。知人によると「恋人(息子)が首にハガキ大のばんそうこうをしていたこともある」という。一方で「1か月前には店で土田さんの胸の辺りが血で真っ赤に染まっていたのを見た」という証言もある。


 そして怪死事件となった。いったい誰が何の目的で…。犯罪事情通は「顔の皮を剥ぐ事件は世界でも珍しい。アメリカのシリアルキラーのエド・ゲインは被害者の顔の皮を剥いでマスクを作っていた。そのような収集癖のある猟奇殺人犯が日本にいるとは思えない」と指摘する。