男児や少年に執着する“ショタコン”とも言われる大阪・寝屋川事件の山田浩二容疑者(45)も犯行後立ち寄ったとされる大阪キタのゲイタウン・堂山で今年1月、売り専(ゲイ風俗)オーナーが殺される事件が発生。強盗殺人などの罪に問われた元売り専ボーイ加藤健太被告(26)の裁判員裁判が25日、大阪地裁で始まり、同被告は「間違いありません」と罪を全面的に認めた。

 ボーイを始めた昨年6月ごろ、加藤被告が客として相手をしたのが、別の売り専のオーナーMさん(享年39)だった。

 1月17日、Mさん宅を訪れた加藤被告は、事前に準備していたハンマーでMさんの頭を10~20回殴打。部屋を物色し、盗んだ金品は計約39万3000円相当だった。

 逮捕当初は警察で「些細なことでトラブルになり、怒りが収まらず…」と犯行動機を語ったが、この日はカネ目的の殺しだったと全面的に主張。

 Mさんと知り合った当時、加藤被告には女性の恋人Yさんがいて、彼女の自宅から貯金箱やデパートの商品券、時計などをたびたび盗んでいた。

 Yさんの調書によると「『プレゼントをあげたかったがお金がなかった。デートのお金が欲しかった』と言っていた。けじめとして100万円の返済を求めました。事件前までに返してくれたお金は3万~4万円です」という。

 昨年11月ごろにはYさんの妊娠が発覚。結婚話も持ち上がったが、売り専もさぼりがちで定職にもつかず…。昨年末から年明けにかけては3件の空き巣をはたらき、盗んだ指輪などはブランド買い取り店などで換金した。

 他の空き巣3件同様、Mさんの留守中に部屋に入り金品を取ってもいいのになぜ殺したのか。加藤被告は「自分でも窃盗を繰り返す中で心境が…普通の考えができなくなり、どうしていいのか分からなくなって…。Mさんから金を奪うしか方法はないと考えるようになりました」と答えた。

 加藤被告はSNSで「頭の中も筋肉」と自称していた。一方Yさんは今年6月、子供を出産した。