グーグル検索で出てくる犯罪歴 身に覚えのない罪を足される悲劇も

2015年07月07日 10時00分

 検索サイト「グーグル」の検索結果に過去の犯罪歴が表示されるのは人格権の侵害だとして、30代の男性が表示の削除を求めた仮処分の申し立てに対し、さいたま地裁(小林久起裁判長)が表示の削除を命じる決定を出していたことが分かった。

 男性は約3年前に、18歳未満の女性にわいせつ行為をした児童買春・ポルノ禁止法違反の罪で罰金50万円の略式命令が確定したが、今でも名前と住所で検索すると、関連記事が表示されるという。事件そのものは悪事にほかならないが、未来永劫ネットで犯罪歴がさらされるのは人権上、問題というわけだ。

 過去に、成人女性のヌード写真を女性本人に複数回、郵送してストーカー規制法違反容疑で逮捕(不起訴処分)された男性A氏はこう語る。

「犯罪を一覧にまとめている個人のブログに、新聞記事の転載だけでなく『小学2年生の女児の体を触った』などとやってもいない罪まで足されて脚色され、長いこと実名とともにネット上に残ってしまった」

 A氏は、このブログが原因でその後に勤めたゼネコンを解雇された。

「私のフルネームを検索した上司から個室に呼び出されて『君、逮捕されたことがないか』と問いただされたんです。上司の手元にはブログのコピーがありました。後日『やる気が見られない』『逮捕歴があるのは明白で、女性社員らがセクハラ被害に遭う可能性がある』とする解雇理由書が届きました」

 A氏は不起訴処分だったが、逮捕報道の続報がなかったこともあり「周囲からも『どこか行ってたんでしょ』などと刑務所に入っていたと色眼鏡で見られることが多かった」という。

 地裁は「社会生活の平穏を害され、更生を妨げられない権利が侵害されている」として削除を命じたが、ネット上では「たった3年で犯罪がチャラになると思ったら大間違い」「一生、背負え」などと疑問の声も噴出している。