爆弾原料は農薬実験 オウム菊地容疑者二審も主張崩さず

2015年07月05日 10時00分

 東京都庁小包爆弾事件で、殺人未遂と爆発物取締法違反の幇(ほう)助の罪に問われたオウム真理教の元信者菊地直子被告(43)の控訴審が3日、東京高裁で開かれ、被告人質問が行われた。


 一審のころより肉付きがよくなった菊地被告は、うつむくと二重アゴ。パンツスーツのおなか回りには腰縄を食い込ませて出廷した。争点は同被告が運搬した爆弾原料の使用目的を知っていたかどうか。「薬品が爆弾の原料とは知らなかった」と主張した一審では「幹部から声をかけられ『頑張ります』と応じたり、別の火薬を作るのを手伝ったりした」として懲役5年が言い渡されていた。


 この日も「農薬の実験をしていると思った」とこれまでの態度を崩さなかった被告。裁判官から「農薬は不殺生のオウムの教義に反するのでは」と突っ込まれると「ハルマゲドンが来るので、米や小麦を自給自足する大変な時代が来ると思っていた」と切り返した。


 菊地被告が所属していた“厚生省”では当時、第3次世界大戦に備えてカップラーメンやレトルトの食品工場の完成を急いでおり「レトルト食品作るゾ!」などと唱えた音声が昼夜、ラジカセから流れていたという。


 裁判官から「(不殺生の教義に沿って)一切肉食しなかったのか」と聞かれると「卵だけは食べていました。無精卵だからです」。当時、オウムが資金調達のためにラーメン店を経営していたことに話が及ぶと「あー、その部署には携わっていなかったので」と言葉を濁した。


 当時「教団内では自由なあいさつも禁じられていた」として秘密のワークについて聞く機会がなかったと改めて強調した菊地被告。一審同様「知らなかった」とする同被告の主張が認められるかどうか。