【川崎中1殺害事件】河川敷の献花場撤去 上村さん母校の校歌で最後の別れ

2015年07月01日 16時00分

有志による校歌でお別れした

 2月に神奈川県川崎市の多摩川河川敷で殺害された中学1年、上村遼太さん(13=当時)の献花場が6月30日、川崎市によって撤去された。遺体発見現場となった河川敷には、日本全国から献花に訪れる人が絶えなかった。しかし、ボヤの恐れや、台風で増水する危険性に加え、遺族の意向もあって片付けられることになっていた。

 午前10時に始まった片付け作業は10分ほどで終了。これまで献花場は約10人の有志によって掃除などが行われ、管理されてきた。有志らはこの日も片付け作業を見守り「遼太君、ありがとう。自由になってね」と声をかけた。

 その後、有志らは「リョータコーラ」で献杯。横浜市の竹内七恵さん(33)は「リョータコーラというのはコカ・コーラが出してたネームボトルで『リョータ』と書かれたペットボトル。見つけたらついつい買ってしまうんですよ」と説明する。

 さらに、有志らはフルートに合わせ、島根・隠岐にある上村さんの母校・西ノ島小学校の校歌を歌って最後のお別れ。埼玉・川越から献花場に通っていた市原幸治さん(36)は「島から川崎に来るときに校歌で見送られたというので、ここで聞かせてあげたいと思いました」とこの日のために練習してきたと明かす。

 有志にはいろんな場所から幅広い世代が集まっている。生前の上村さんを知らない人も多い。東京・大田区の広渡久和さん(56)は「みんなとは面識なかったけど、献花に来るうちに気心が知れてきた」と言う。竹内さんは「遼太君の人柄に引かれたんです。忘れてはいけない。また集まって遼太君をしのびたい」と話した。

 痛ましい事件で世を去った上村さんだったが、事件後も多くの人に愛されているようだ。