【相模原死体遺棄】テレビマンに憧れた主犯のバレバレ架空会話

2015年06月27日 10時00分

 母の職業とベタな演技で誘い込んだのか――。神奈川県相模原市の墓地に遺体を捨てたとして、東京都渋谷区の飲食店アルバイト佐藤一麿(かずまろ)容疑者(29)と静岡県富士市の農業秋山智咲(ちさき)容疑者(23)が死体遺棄容疑で25日、逮捕された。遺体は佐藤容疑者の元交際相手で約2年前から行方不明になっていた新宿区の女性Aさん(25=当時)と長男(7=同)とみて、確認を急いでいる。ネットなどで“美人”と評判で、実家も金持ちの秋山容疑者はなぜ犯罪に加担したのか。

 佐藤容疑者らは一昨年7月、遺体を当時秋山容疑者が住んでいた東京・世田谷区のアパートから運び出し、相模原市にある佐藤容疑者の母方の先祖が代々眠る墓地に遺棄した疑い。

 2人は容疑を認めており、警視庁捜査1課によると、佐藤容疑者は「当時交際していた女性の遺体を捨てた」という趣旨の供述、秋山容疑者は「佐藤容疑者から手伝ってほしいと言われた」と話している。世田谷のアパートでは一昨年、異臭騒ぎが起きていた。

 佐藤容疑者は渋谷区の一等地の住宅街の中でもひと際目立つ建面積200平方メートルほどの瀟洒(しょうしゃ)な3階建て住宅に、両親と弟と4人で住んでいた。

 近隣住民は「母親は元ラジオ局アナウンサーで、朝は局のハイヤーで迎えが来ていた。父親は一流企業をリタイアしており、『ミヤネ屋』の宮根誠司似で最近はテニスを趣味にしていた美男美女のご両親。一麿君は残念…というか、成績も良くなかったし友達と遊んでいるのを一度も見たことがない」と語る。

“奇行”も目撃されていた。

「近所の、それも特に若い女性を見かけると突然、携帯電話を取り出して『明日の会議でオレ的にはEXILEを推そうと思ってるんだよね』とか『めちゃイケの件だけど大幅に改編しようと思ってる』と聞こえよがしにテレビマンをアピールしていたけど、明らかに電話の相手はいない感じだった」(同)

 他にもコンビニに入って、客がいると佐藤容疑者がケータイを取り出し「EXILEの件だけど…」と話していた姿も目撃されている。

 また「高級スーツに身を包んで『俺、忙しいの分かるよね?』『○○時から会議でその次は』と電話で恐らくいないであろう“相手”に分刻みのスケジュールをくどくど説明しているのを見かけた。でも昼間から近所をほっつき歩いているのを頻繁に見ていたので、働いていないのかなと思っていた」という声も。

 近所の住民は見抜いていたようだが、テレビマンのふりをするベタな演技をしていたようだ。

 こんな佐藤容疑者だが、事件の時期と前後して醸し出す雰囲気が一変したという。

「子供のころからあいさつもしなかったが、2年くらい前から急に明るくなって向こうから『地方勤務だった弟が帰ってくるんです』などと世間話をしてくるようになった」という。“不審人物”の網目をかいくぐるための印象操作のつもりだったのか。

 一方、共犯の秋山容疑者も母方が名家で知られ、都内の名門女子大を卒業。佐藤容疑者は被害者Aさんと同時期に、秋山容疑者と交際。秋山容疑者は大学では放送研究会に所属する、いわゆる女子アナ志望の“お嬢様大”の学生だった。

 事情通は「佐藤容疑者は自身をテレビ局関係者だといつわり、女子アナだった母親の立場なども利用して、さもコネがあるかのように見せかけてアナ志望だった秋山容疑者を口説いたのでしょう。新宿・歌舞伎町の店で知り合ったAさんの存在がだんだん邪魔になってトラブルから事件に発展した」とみている。

 地方のお嬢様育ちで名門女子大に入学し、女子アナを目指していた秋山容疑者は、もっと金持ちで女子アナへの最短ルートやコネクションを持っていそうに見えた佐藤容疑者に食いつかれてしまったようだ。

 佐藤容疑者の自宅では25日昼すぎから4時間にわたり家宅捜索が行われ、死体遺棄に使われたとみられる新聞紙にくるまれたスコップなどが押収された。自宅はインターホンを押しても応答がなく、窓も閉め切られていた。