“ルーマニアの妖精”が売春婦に

2012年09月18日 12時00分

“ルーマニアの妖精”として国民的アイドルだった元女子体操選手のフロリカ・レオニダさん(25)が、ドイツで売春婦になっていたと報じられ、ルーマニア国民が大ショックを受けている。元祖“妖精”で米国在住の五輪金メダリスト、ナディア・コマネチさん(50)も母国メディアの取材に答え、同国の体操選手の末路を嘆いた。

 

 衝撃的な事実を最初に報じたのは、8日のドイツ紙「ビルト」。レオニダさんは2007年に現役を引退、08年からドイツで暮らし始めたものの生活が困窮。借金漬けになったため、売春婦として生計を立てているという。

 

 同紙は「レオニダの家族は、彼女がドイツでフィットネストレーナーとして働いていたと思っていた。今年、雑誌の風俗広告に彼女が載っていたことで売春婦だと知り、父親は『もう私たちはルーマニアで生きていけない』と話している」と報じた。

 

 レオニダさんは12歳のときに米国の雑誌「インターナショナル・ジムナスティック・マガジン」の表紙を飾るなど、将来を嘱望された。02年の欧州ジュニア選手権の平均台で金メダル、03年の世界選手権の団体で銀メダル、06年の欧州選手権の同種目で銀メダルを獲得。“ルーマニアの妖精”となった。だが結局、五輪には出場できず競技生活を終えた。

 

 ルーマニア紙「リベルタテア」も12日、「レオニダがドイツの売春宿で働いている!」と報じたうえで、元祖“妖精”のコマネチさんに緊急インタビューを敢行。米国在住のコマネチさんは「レオニダのことについてはコメントしたくない。ただ、ルーマニアではメダリストではない体操選手が引退した後の支援がない。米国では、引退した選手がきちんと生活していけるような様々な機関によるフォローがある」と問題点を指摘した。

 

 もともとルーマニアでは高校、大学に行かず、体操一筋で生きていく選手が多い。しかし、五輪でメダルを取らない限り、引退した体操選手は“ただの人”どころではなく、学歴のない人となってしまい、就職は難しい。そこが米国とは大違いのようだ。

 

「米国では毎年4、5月、体操選手によるショーがたくさん開かれ、そこに出てお金を稼ぐことができる。そのお金で大学に行くんです。大学に行きながら競技生活を続けてもいいし、競技生活を辞めて普通に就職するのもいい。ルーマニアではそのようなシステムがない」(コマネチさん)

 

 ルーマニアといえば、先月15日、日本語を教えるために現地入りした日本人女子大生・益野友利香さん(20=当時)がヴラド・ニコラエ容疑者(26)に殺害される事件が起きたばかり。1989年のルーマニア革命によって、チャウシェスク元大統領の独裁政権が崩壊し、民主化された後、2007年にはEU(欧州連合)に加盟。だが、治安や行政サービスなどの点でもまだまだ不安定な情勢が続いている。

 

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