いじめ被害を学校に隠蔽されたときに…警察への被害届受理させる〝裏技〟

2021年10月07日 11時40分

事件の舞台となった学校(2012年)
事件の舞台となった学校(2012年)

 いじめ防止対策推進法が成立するきっかけになった、滋賀県大津市の中学2年の男子生徒がいじめを苦に自殺した事件が起きてから、今月11日で10年となる。学校や市教育委員会は徹底した調査をせず、隠蔽体質が批判され、市長の決断で設置された第三者委員会が「自殺はいじめが要因」と結論づけた。

 いじめ問題が浮上すると学校が隠蔽に走るのはよくある光景だ。だからこそ警察の介入が求められるのだが、こちらも動きが鈍い。過去に娘がいじめられた経験を持つ父親は「実は警察庁は、いじめに関する被害届は即時に受理するよう全国の警察本部に通達を出しています。学校の動きに先んじて警察が対応するよう求めているのです。しかし、このことはあまり知られていない」と指摘した。

 この父親は娘のいじめについて被害届を警察署に持っていったが、なかなか受理されなかった。「知人の警察官が言うには『警察にとっていじめは手柄にならない』というんです。とんでもない。いじめに警察が対応すれば世間はよくやったと言いますよ。そういう機運を盛り上げれば、警察も動きやすくなるでしょう」

 もう一つ、警察を動かすのに奥の手がある。「政治家に頼るのもアリです。別件の被害届を、国会議員から署に電話してもらうことで受理してもらったことがありました。いじめの被害届は、時間はかかりましたが受け取ってもらいました。しかし、どうなったかの連絡が警察からなかったので、国会議員に頼んで署に電話してもらいました。すぐ担当の警部から電話で釈明されましたよ」(同)

 とはいえ、そんな政治家がどこにいるのかという問題もある。「私はたまたま飲み屋で議員秘書と知り合い、その人に頼んだら政治家につないでくれました。いじめを専門に取り上げてくれる政治家が現れてくれることが一番いい」(同)

 岸田新政権には、いじめ根絶を目指した対策も期待したい。

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