韓国国内はナッツ姫への重罰期待も司法は財閥と癒着

2015年02月01日 16時00分

 大韓航空機内で客室乗務員のナッツの出し方に激怒し離陸を遅らせたとして、航空保安法違反(航空機航路変更)などの罪に問われた同社前副社長、趙顕娥(チョ・ヒョナ)被告(40)の第2回公判が30日、ソウル西部地裁で開かれた。趙被告の父親で同社を中核とする韓進グループ会長の趙亮鎬(チョ・ヤンホ)氏(65)が証人として出廷し、「娘の過ちで傷ついた乗務員に心からおわびする」と謝罪した。


 ナッツの出し方について趙被告に罵倒された女性乗務員も証人として出廷し、小突かれるなどした状況を証言。趙被告は乗務員に「心からおわびします」と謝罪した。次回期日は2月2日。


 公判は、最高刑が懲役10年に及ぶ航空保安法上の航空機航路変更の罪が認定されるかが最大の争点。韓国内で“ナッツ姫”バッシングが吹き荒れており、韓国国民としては趙顕娥被告に重い裁きが下されることを望んでいるのだろうが、甘い判決が出るかもしれないという。


 著書「韓国呪術と反日」(青林堂)を著した文筆人の但馬オサム氏はこう指摘する。


「韓国の経済は10大財閥系企業がGDPの70%を握る財閥依存の経済です。財閥が政治と癒着している構造は容易に想像できますが、韓国の場合、財閥は司法さえも動かす力があります。各財閥は司法試験を受ける学生に積極的に経済支援してきました。その学生たちが今、検事や裁判官となって司法の中枢にいるのです。彼らに財閥がらみの裁判を公平に裁けるわけがありません」


 これまで国の経済を引っ張り、有り余る富で司法も立法も行政も動かしてきた財閥たちだが、ナッツ事件をきっかけに韓国内では批判がはっきりと目立ちだしている。


「韓国は輸出依存型の経済ですから、海外で安く売るため、その分を国内価格に上乗せしています。つまり、韓国人は自国製の製品を海外で買うよりも高い金額で買わされているのです。また、財閥企業の株の多くは外資が握っているので、いくら利益を上げても国内に還元されません。ナッツ姫バッシングは、民衆の日ごろの財閥に対する怨嗟が爆発した結果であると同時に、財閥経済そのものの衰退を意味しています」と但馬氏は語る。