小保方氏と理研「暴露本」で密約?

2015年01月27日 08時00分

 昨年12月21日付で理化学研究所を退職した小保方晴子元ユニットリーダー(31)が再び“渦中の人”になりそうだ。小保方氏をめぐっては、事実上存在しないとされたSTAP細胞の中身に関連して、理研OBの石川智久氏(60)が「ES細胞の窃盗容疑で刑事告発する」意向を示している。一方で小保方氏には“反撃”の可能性も取りざたされており、理研側は気をもんでいるという。

 昨年1月28日、神戸にある理研の研究施設で小保方氏らが新型万能細胞と称して華々しく発表したSTAP細胞。ところが1か月もしないうちから疑義が指摘され始め、世界に知れ渡る騒ぎに発展した。

 あれから約1年。状況は天と地ほどに一変し、理研の調査委員会が昨年末、STAP細胞の“正体”は「既存の万能細胞であるES細胞が混入した可能性が高い」と結論付けた。理研と小保方氏本人による再現実験も成功せず。STAP細胞は事実上存在しないことが確定したものの、小保方氏が退職したことで「なぜSTAP論文が作成されたのか」という問題の核心部分はうやむやにされた。

 理研は再現実験の終了をもって小保方氏の懲戒手続きも再開させたが、本人がやめてしまったため、処分の内容が決まっても効力は持たないものになりそうだ。

 騒動の幕引きを急ぐかのような経緯からは、理研の体質が垣間見える。内部関係者の話。

「あれだけのスキャンダルを起こしておきながら、組織の長である野依良治理事長がそのまま居座っているのが、いい例だ。理研は一日も早く騒動のマイナスイメージを払拭し“何もなかった”状態に戻したいと考えているのです」

 懲戒処分が決まらぬ段階で小保方氏の依願退職を認めた裏には、“取引”が存在すると内部でささやかれている。

「懲罰委員会が開催されているのに、その結果を待たずして退職を認めるのはおかしい。どうやら、退職を認める代わりに小保方氏に『暴露本の類いは書かない』と約束させたようだ」(同)

 小保方氏の口から理研の内部事情や、騒動の渦中に受けた“仕打ち”が語られれば、インパクトは強烈なものになる。すでに出版社から暴露本オファーが殺到しているとの報道もある。

「それを見越して理研が先手を打った。所内には彼女が使った数千万円といわれる研究費の返還を求める声も上がっているが、理研は暴露本対策として現時点で請求はしない見込み。逆を言えば、彼女が少しでも不穏な動きを見せたら、再び動くだろう」とは別の内部関係者。

 この問題では、昨年11月に「STAP細胞に群がった悪いヤツら」(新潮社)が、年明け7日には「捏造の科学者 STAP細胞事件」(文芸春秋)が刊行された。新聞社の科学担当記者による後者はベストセラーの上位になっている書店もあり、いまだ世の中の関心が高いことを物語る。前者はSTAP細胞をめぐる深層と謎に言及。それだけに、当事者による告白書が出れば大反響を呼ぶことは間違いない。出版社としては高額のギャラを払ってでも小保方氏を動かしたいところだろう。

 芸能関係からのオファーが“待機中”であることはすでに本紙で報じているが、刑事告発がなされれば、出す側は成り行きを見守ることになる。その点、理研との“取引”を別とすれば、告白本出版へのハードルはそれほど高くない。

 小保方氏の動静は不明ながら、今後も周辺は騒がしくなりそうだ。