窃盗容疑で小保方晴子氏を刑事告発へ

2015年01月24日 07時00分


 告発状に添付される証拠は、小保方研究室にあった「2つの箱」に入っていた「チューブ」の写真。1つ目の箱のチューブにはES細胞が入っていた。2つ目の箱のチューブには「STAP幹細胞」と書かれているものがあったという。だが、その中身はES細胞など別の細胞が入っていたという。

 石川氏が名を挙げた若山氏はSTAP細胞論文の共著者の1人。現在教授を務める山梨大に勤務する以前は理研に研究室を構え、小保方氏は研究員として在籍していた。当時の若山研で培養していたES細胞が“消失”し、同一とみられるものが小保方研で見つかったことは昨年から一部で報じられていた。

 石川氏はこの件を詳細に調べ上げ、小保方氏が盗んだES細胞をSTAP細胞と偽っていたという結論に達した。

 津田氏は「警察には写真やチューブのリストを提出するそうですが、現物はまだ理研にあるでしょう。箱の所有権は理研にあるので、窃盗の被害届が出されることは望めない」とみているが、石川氏の告発で「警察が動けば、理研に強制捜査が入って箱が押収されるだろうし、小保方氏も事情聴取されるだろう」と事態が動く可能性を指摘する。

 一連の不正問題はこれまで理研主導で調査されてきたが、ついに捜査機関が介入する可能性が出てきたわけだ。

 小保方氏はES細胞の混入を一貫して否定。刑事告発に対し、名誉毀損訴訟などで反撃に出る可能性もある。「石川さんは『訴えられても受けて立つ』とおっしゃっている。小保方氏の代理人(三木秀夫弁護士)に取材を申し込んだが、応じてもらえなかった」(津田氏)

 調査委の新たな捏造認定に対し、小保方氏は1月5日の期限までに不服申し立てをしなかったため、昨春に認定されたものと合わせて計4件の研究不正が確定している。理研は小保方氏の処分を決める懲戒委員会を6日に再開したものの、すでに退職しているため、実質的には無意味。

 このため、水面下では小保方氏の転身をめぐってテレビ局や芸能プロなどによる争奪戦が始まるともいわれていた。しかし、刑事告発となれば局面はまったく違ってきそうだ。