【日本人人質事件】72時間後とは“いつ何時”か

2015年01月21日 11時20分

【イスラム国・日本人人質事件】湯川遥菜さん(42)と後藤健二さん(47)を拘束している「イスラム国」メンバーとみられる“覆面の男”は「日本国民へ」と呼びかけたネット投稿動画で、「2人の命を救うため政府に2億ドル(約236億円)を払う賢い決断をさせるために、圧力をかける時間はあと72時間だ」と脅迫した。

 この覆面男は、英語のアクセントから、過去に殺害された米国人らが映った別の動画に登場してきた英国人「ジハーディ・ジョン」の可能性が高い。ところが、72時間後とは“いつ何時”を指しているものなのか、はっきりとしていない。

 政府関係者は「今回の動画がいつ撮影され、製作されたものかまったく分かっておらず、起点によって期限が大きく変わることになります」と明かす。

 菅義偉官房長官(66)は20日の緊急会見で、覆面男の動画を確認した時間について「20日の午後3時前だ」と言及。これを基準にすれば、「72時間後」は、日本時間で23日金曜日の午後3時前となる。

 先の政府関係者は「問題の動画は20日の昼ごろ、インターネット上に出回ったとみられていますが、それを起点とすると期限は23日の昼ごろになります。しかし、この動画は冒頭に『NHKワールドTV』のニュースの映像が使われています。このニュースは日本時間18日未明から早朝にかけて放送された。そのニュース放送時間が起点だとすると、21日の未明から早朝にかけて期限を迎えることになる」と語る。

 さらに、犯人は撮影された時間を起点にしている可能性もあるが、その時間は不明。それとも、安倍首相が訪問先のイスラエルで、ビデオ声明について記者会見した時間が起点なのか。いずれにせよ、覆面男が日本人男性2人の安否について何の発表もしなかった場合、長期戦が予想される。週明け26日の開会が迫る通常国会にも悪影響を及ぼすだろう。

 イスラム国は安倍首相の中東歴訪に合わせ、ネットを巧みに利用した“劇場型テロ”を実行したわけだ。