ゲイタウンで起きた「強盗殺人」と「自殺」の奇妙な接点

2015年01月21日 11時00分

 昨報した大阪・梅田の繁華街・堂山にある11階建てマンションでの強盗殺人に、新たな展開が生じた。被害者男性の死亡推定時刻直後、別の階でその男性の知人が自殺するという奇怪な事件が起きたのだ。堂山は、大阪きってのゲイタウン。本紙の取材で、2人ともゲイビジネスに従事し、確かに接点があったことが分かった。

 マンション3階の一室で17日夜、普段着姿のままリビングで血を流しうつぶせで死んでいたのは、この部屋に住むMさん(39)。後頭部など十数か所を殴られ、遺体の近くには血のついたダンベルが。傷口の状況から、複数の凶器が使われた可能性がある。

 たんすが開けられるなど部屋は激しく荒らされ、壊された金庫の周りには通帳や書類が散乱。もう1つあった金庫もこじ開けようとした形跡があった。財布やケータイ、部屋のカギは見つかっていない。玄関は施錠されていた。

 Mさんの死亡推定時刻は17日午後1時ごろだが、その直後の午後2時10分ごろ、7階の住人男性が意識不明の状態でいるのを、部屋を訪ねてきた友人に発見された。男性は病院搬送されたが死亡。状況から自殺とみられるが、ポイントはこの男性がMさんと顔見知りだったということだ。

 昨秋、Mさんと飲んだという同世代男性が、彼の印象を振り返る。

「『年は35』と若く言ってたけど、感じも性格も良さそうな、話しやすい人でした。おっとりしたしゃべり方で優しそう。『恋人はいない』って当時は言ってました。身長170センチちょい、体重80キロ手前ってとこで、今風のイケメンですね」

 またMさんの友人は「プライベートなことで、すごくいい相談相手として頼りにしてて、将来の夢のこととかも話してた相手なんで、信じられない思いと悔しい思いがあります」と言葉少な。

 あるSNSの自己紹介欄で、Mさん本人はこうアピールしていた。

「簡単、水も使わないぶっこみカレー作りますよ!w居酒屋、美味い飯行きたい! 熱燗も飲みたいw島酒好き!宅飲み、赤ちょうちん好きです。温泉でゴロゴロしたい。美味い飯に酒!色んな共通点ある人と友達なりたい。大人な会話できる人がええです。夢ない人はあまり話合わんかも」

 Mさんの頭部にはマフラーが掛けられていたという。遺体の顔を何かで覆う場合、ごく身近な人による犯行の可能性が高いとされる。遺体の顔をさらしたまま放置するのがしのびない、遺体の顔を直視できないなど、さまざまな感情が生じるからだ。

 そんな現場の状況からして、痴情のもつれとも考えられる。 

 しかし、地元バー関係者は「色恋の問題はないと思います。(被害者は)マッサージ付き売り専(ゲイ向けのいわゆる“抜きマッサージ”)の経営者だったから、その筋での問題じゃないかな?」と語る。金銭トラブルの可能性が高いようだ。

 一方、同じマンションで自殺したとみられる人物について、「堂山にあるゲイバーのママみたいです」という話がある。

 別の地元関係者は「そこまで踏み込んで内情は知りませんが、Mさんが経営していた売り専をお金絡みの問題で辞めさせられた人が、Mさん殺害の容疑者の一人として挙がっていると聞きました。その人物が、自殺したママと同一人物かどうかは現時点では不明ですが…」と漏らす。

 また、このママは自殺当日の17日午前6時50分、ツイッターでフォロワーに向け「みんな本当に有難う御座いました!我が人生悔いなし」と、ダイイングメッセージともとれる非公開ツイートをしている。ツイッターによると昨年末、34歳になったばかりだった。

 堂山は今、この事件の話題でもちきり。大阪府警曽根崎署捜査本部は、現場と発生日時がかぶる強盗殺人と自殺の関連性を調べている。